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日本のシニアメジャー2勝目のT・スリロット
「今年はあと2勝できると思う」

Text & Photo/Eiko Oizumi
Photo/JGA

日本シニアオープンで初優勝を飾った、タマヌーン・スリロット。

 相模原GCで開催された「日本シニアオープン」は、最終日3バーディ、1ボギー、1ダブルボギーの72で回り、通算14アンダーでホールアウトしたタマヌーン・スリロット(タイ・56歳)が、2位の増田伸洋、海老根文博に2打差をつけて初優勝。2023年「日本プロシニア」以来の、シニア2勝目を飾り、優勝賞金1600万円を獲得した。

「メジャーは勝ちたい試合だったので、嬉しい。なぜメジャーに強いのか、自分でもわからないけど、先週は試合を休んで、この試合のためにゆっくり練習し、体を休めて試合に臨んだ。(同組の)マークセンからは、ホールアウト後におめでとうと声をかけられ、アテスト場でも二人で固く、握手をしたよ」

 過去、今大会で4勝を飾っているプラヤド・マークセン(69歳)とは、決勝ラウンド2日にわたって最終組でプレーしたが、「普段一緒にプレーする時は緊張しないけど、今日はメジャーの最終組ということで緊張した」という。息子のボスくんをキャディに従えて今大会に臨んだスリロットだが、普段はカートにバッグを乗せてキャディをしてもらっているが、今回は担ぎだったので、「すごく頑張ってくれた。そこが嬉しい」と語った。

 2023年に「日本プロシニア」でシニア初優勝を飾ってから、今回2勝目を達成するまでは、「長かった」と言う。そして、この2年間でスイング改造し、その改造がようやく馴染んできたところで優勝できたそうだ。

「スイング修正したのは、ショットをもっとコントロールできるようにするため。それがちょうどうまくハマった。以前は曲がり幅が大きかったが、スイング改造によってその曲がり幅が小さくなり、飛距離アップもした。20ヤードくらい伸びたんだ。この2年間、トレーニングもやって、自分でもびっくりするくらい飛ぶようになった」

 今大会の優勝で、10月の「日本オープン」への出場権も獲得。「若い選手を相手に、56歳の自分がどのくらい通用するのかを見るのが楽しみだ」と語る。また、今回の優勝で自信を得て、「シニアであと2勝はしたいし、2勝できる自信がある」とキッパリ。ゴルフは、自信を持ってプレーできるかどうかが、重要なカギとなるが、今のスリロットなら、若手の選手とプレーしても引けを取らない、あるいはそれ以上のプレーができるかもしれない。

タイの先輩、プラヤド・マークセン(左)と2日間にわたって最終組でプレーしたスリロット。
トレーニングとスイング改造で、飛距離が20ヤード伸びたという。
息子のボスくん(右)がキャディを務め、家族でシニアメジャー2勝目を勝ち取った。
TVで解説を務めた青木功も、スリロットのパッティングを絶賛。スリロットは「打ち方よりも、ラインの読みがカギ。ロングパットでも、近いところにスパットを見つけて、そこを目掛けて打つのが、パットを決めるコツ」と語った。

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