Text/Eiko Oizumi
Photo/Yoshitaka Watanabe

もともと、大学の先輩の松山英樹と練習ラウンドができれば、「ベイカレントCレクサス」に出ようと思っていたという比嘉一貴。もし回れないようであれば、次のアジアンツアーの試合まで休養を取ろうと思っていたが、本人からOKの返事をもらい、出場を決めた。しかし、実際はタイミングが合わず、練習ラウンドで一緒に回ることはなかった。が、最終日にそのチャンス到来!「(松山と回るという)今週の目的は果たせたので満足」と笑った。
最終日のスコアは比嘉が66、松山が67で1打差で比嘉が勝利。比嘉は、通算9アンダーの8位タイで終えた。
「今日は勝てたんで、少しは近づけたんじゃないかな、と。今までの自分の練習は間違ってなかったんだと自信になった。僕は本当に絶好調で、向こうが絶不調でとんとんみたいなもの。試合で一緒に回れて、途中まではいいゴルフができたと思うし、自分の中で成長できた部分かなと思う」
松山の応援で大勢のギャラリーがつくと想像していたが、自分のプレーにも大歓声が起こり、たくさんの人たちが自分のプレーも見てくれていると誇らしくなったという。
現在、アジアンツアーのポイントランクで2位につけているが、インターナショナルシリーズ(以下IS)では16位。ISで1位になれば、LIVゴルフ入りできるだけに、残り4試合で1位を目指す。

また、今大会で日本勢最上につけたのは、PGAツアー本格参戦1年目の金谷拓実。昨年末、PGAツアーの最終予選会を通過して、念願のシード権を獲得したが、本格参戦1年目は彼にとって厳しいものとなった。「ベイカレントCレクサス」以前に25試合に出場し、予選落ちは15試合。フェデックスカップでは、134位に終わったため、来季の出場権を獲得するには、「フェデックスカップ・フォール」で100位以内を目指さなければならない。
そんな状況に立たされている金谷は、「ベイカレントCレクサス」の最終日に火を吹いた。9バーディ、ノーボギーの62(最終ラウンドのベストスコア)をマークし、一気に4位タイに浮上。フェデックスカップ・フォールでも113位まで浮上した。
「とにかく自分らしいプレーを続けて、なんとか1打でも良くなるようにプレーできたし、今日はたくさんパットが決まった。まだこれからも試合が続くので、しっかりいい準備をして、自分らしいプレーを続けて頑張る」
「ベイカレント」の後は4試合あり、「バンク・オブ・ユタ選手権」では3日目を終えて首位と6打差の11位タイにつけている。この時点で、「フェデックスカップ・フォール」の想定ランキングで104位となっているだけに、最終日のプレーが来季の出場権に大きく影響を与えそうだ。




