Text/Eiko Oizumi
Photo/PGA TOUR
タイガー・ウッズが世界ゴルフ殿堂入りを果たしたが、その式典で長女のサムさん(14歳)がスピーチを行ない、父との思い出や想いを語った。
「私は祖父のアール・ウッズには会ったことはありませんが、毎日祖父の声を聞いているような気がします。“一生懸命に努力すれば、ラクに戦えるのだ”と。これは祖父が父に言っていた言葉ですが、今ではチャーリーと私が、その言葉を父に言われています。それは一生懸命やっていれば、自分の欲しいものを手に入れることができる、ということだけでなく、最後はその努力が報われる、ということも教えてくれます」
「父は今までになく、一生懸命に訓練しているところです。約1年前に病院のベッドに伏し、2本の足で家に戻ってくるのかどうかもわからない状況でしたが、今、ゴルフ殿堂入りを果たしただけでなく、こうして自分の2本の足で立っている。そうなる価値があるんです。お父さんはファイターであり、毎回あえて困難を克服していくような人。初めてのブラック&アジア人メジャーチャンピオンであり、幾度の手術を経て5回目のマスターズにも優勝できました」
「お父さん、ずいぶん昔に父親の殿堂入りの表彰をしたけど、今日は父、タイガー・ウッズの世界ゴルフ殿堂入りのプレゼンターを務めることができ、誇りに思います」
父親のラッキーカラーである赤のドレスに身を包み、大勢の殿堂入りプレーヤー、関係者たちの前で堂々とスピーチを行なったサムさん。まだ年齢は14歳だが、時々笑いも誘いながら、大人びたスピーチが印象的だった。
また、息子のチャーリーは自身のSNSで「もしサムが、今晩の父の世界殿堂入りのスピーチでうまくいったら、10年後の僕の殿堂入りの時にサムをプレゼンターにすることを考えるよ」と機転の効いたジョークを飛ばし、ゴルフファンの笑いを誘っている。