世界で最もウイルス感染者が多いエリアの一つ、ニューヨークだが、一時は閉鎖したコースも徐々にオープンしているという。
ニューヨークエリアのゴルフ場の状況を、現地在住のティーチングプロがどれくらい危ないのか?を緊急レポート!
通常は大勢の人でごった返すタイムズスクエアも事実上の外出禁止令が発表され閑散としている。
街の練習場でも1打席空けて練習できるよう、マットを裏返して距離を取っている。
今、世界各国で提唱されている「ソーシャルディスタンス」。他人との距離を6フィート(1.8メートル)取り感染拡大を防ぐ取り組みは、ゴルフ場でも行なわれている。
スタート間隔は通常の2倍。バンカーは足でならす!
3月20日、ニューヨーク州はコロナウイルス感染拡大を防ぐため、事実上の外出禁止令が発出され、多くの人が他人との間に「ソーシャルディスタンス(社会的距離·6フィート)」を取るようになりました。
ゴルフ場や練習施設でもこの「6フィート(1·8メートル)」の取り組みは行なわれていて、僕が所属している練習施設でもお互いに一定の距離を保ちながら、屋外でミーティングをしています。
また、外出禁止令は出ていますが、ゴルフ場はオープンしているところもあるため、マンハッタンには人がいないが、ゴルフ場は混んでいる、という現象も起きています。
さて、ゴルフ場ではどんな取り組みがされているのでしょうか? 僕がよく行くコースで調べてみたところ、以下のことがわかりました。
- 除菌(カート、練習場のボールカゴ)
- 受付場所には最大で2名しか入れない。ドアを全開にして換気。
- スタート間隔は通常の2倍。
- フラッグは抜かない。バンカーのレーキやボールウォッシャーは撤去。カップの底を浅くして、ボールを取りやすくしている。
基本的に衛生面では「除菌」が徹底されており、物を介しての感染を防ぐための様々な予防策が取られていました。
「ゴルフ場が開いてて本当によかった。ずっと家にいるとストレスが溜まる。適度に運動できて、人と会話ができるのはありがたい」とゴルファーたちは語っていましたが、ゴルフ施設の存在は、ゴルファーたちにとって唯一の憩いの場となっているようです。
ニューヨークでは連日コロナ患者が増え続け、、一時はゴルフ場もいったん閉鎖させられましたが、再びオープンしています。一日も早く収束し、再び心からゴルフを楽しめる日が来ることを祈っています。
カートは1人1台
複数の人数でカートを共有はせず、1人1台を使用し、他人からのウイルス感染を防ぐ。
プロショップには最大2名まで
コースに来て、最初に受付をするプロショップには人数制限が設けられており、最大2名までとなっている。
ドアは開けっ放しで換気。
椅子を撤去
クラブハウス内のバーなどからは椅子が撤去され、人が集まれないようになっている。
除菌シートでハンドルなどを拭く
すでに除菌されたカギを渡されると同時に、除菌シートが手渡され、シートやハンドルを拭くように指示される。
カゴも除菌
練習場で使ったボールカゴは、普段は放ったらかしだというが、あとでスタッフが除菌するために所定の場所に戻すよう呼びかけている。
「今までのNYでは考えられないことだが、コロナ騒動でここまで人々の意識が変わった」と宮崎さん。
スタートは12分間隔
通常の2倍のスタート時間の間隔を空けている。
スタートホールには、スターターに呼ばれるまでは集まってはいけないことになっている。
グリーン上ではピンを抜かない!
ピンを抜かないよう、各ホールのピンにこのような注意書きがされている。
カップが浅い
カップの底にスポンジを詰めて浅くすることで、ボールを取りやすくしできるだけゴルフ場の用具との接触を最低限にする工夫がなされている。
Taiki Miyazaki
NY在住。
日本ゴルフ界でMotor Learningの第一人者として講演なども行ないながら、最先端測定器インストラクターとして数々のゴルフ解析システムを駆使するテクニカルアドバイザー。
著書『ローポイント·コントロールニューヨーク発!世界最新スイング理論』好評発売中。
Text/Taiki Miyazaki, Eiko Oizumi
Photo/Frank Hayakawa, Endo Nagamitsu, Taiki Miyazaki