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【世界のゴルフ通信】From Middle East サウジの新リーグの船出!グレッグ・ノーマンの口から新リーグ契約選手名も

LIVゴルフ・インベストメンツCEOグレッグ・ノーマンが、新リーグ契約選手名を明かす

©Eiko Oizumi

4月の「マスターズ」終了のタイミングで、契約選手の名前を一部明かしたグレッグ・ノーマン。

©Eiko Oizumi

サウジの新リーグの首脳陣に最も近い存在だったフィル・ミケルソンの動向も気になるところだ。

©Getty Images

PGAツアーメンバーとしては第1号の出場申請者となった、ロバート・ガリガス。

©Eiko Oizumi

「サウジ・インターナショナル」では土壇場でハロルド・バーナーⅢに逆転優勝されたババ・ワトソン。

©Eiko Oizumi

今年の「サウジ・インターナショナル」にも出場したケビン・ナ。

新リーグ8試合の賞金総額はなんと325億円

ゆっくりと、確実にLIVゴルフ・インビテーショナルシリーズ(サウジアラビアの新リーグ)は現実のものとなりつつある。

今年の2月、フィル・ミケルソンのPGAツアーに対する思慮のない発言は物議を醸したが、その結果、ダスティン・ジョンソンやブライソン・デシャンボーなど、サウジアラビアが資金源の新リーグと関係のある大物たちが距離を置き、PGAツアーへの忠誠を公に表明した。
だが、シリーズの計画には特に影響はないようだ。 

LIVゴルフ・インベストメンツ(以下リブゴルフ)のCEOであるグレッグ・ノーマンは、3月にスケジュールを発表し、6月のロンドンから始まる8つの試合のラインナップを明らかにした。
初年度の賞金総額は2億5000万ドル(約325億円)超となる予定だ。

ジョンソンとデシャンボーは、新リーグの目玉選手としてそれぞれ1億5000万ドル(約195億円)と1億2500万ドル(約162億5000万円)の4年契約を提示されたと言われているが、彼らの参戦がないとしてもノーマンは、自分のシリーズには十分なスターパワーがあると語っている。

英国のテレグラフ紙は、契約した選手の中に、「マスターズ」2勝のババ・ワトソン、DPワールドツアー(欧州ツアー)の賞金王を3回獲得したリー・ウエストウッド、ライダーカップのスターであるイアン・ポールター、PGAツアーの複数回優勝者ケビン・ナなどがいると報じた。

デイリーメール紙の別の記事では、「2人の元世界No‌・‌1選手」が契約したとあり、オーストラリア出身のアダム・スコットが、尊敬するノーマンのベンチャーに加わるのではないか、という見方も強い。

ノーマンは、テレグラフ紙のインタビューで、リブゴルフは「マスターズ」終了を待って、契約選手の名前を発表したと語った。

「マスターズを尊重し、(選手名の公表を)見送ってきたが、今ようやく私たちの旅が現実のものになりつつある。
これは私のためではなく、選手たちのためのもの。世間の雑音とは裏腹に、我々はすでに選手と契約している。
正直言って誰が出場しようが関係なく、このイベントは開催される。
優勝賞金は400万ドル(約5億2000万円)で、世界ランク350位の若者が勝つことを私は願っている。
そうすれば、その若者や家族の人生も変わるだろうし、私たちのイベントが何度か開催されるうちに、世界のトッププロが600~800万ドル(約8~10億円)を獲得している選手たちを見て、『もうたくさんだ。俺だったら毎週、毎週、この選手たちに勝てるのに』と言うようになるだろう」

欧米両ツアーの主要大会のスケジュールを避けて開催

リブゴルフは、ロンドン(英国)、ポートランド、ベッドミンスター、ボストン、シカゴ(以上米国)、バンコク(タイ)、ジェッダ(サウジアラビア)、マイアミ(米国)で開催される8試合で構成されているシリーズの立ち上げに、4億ドル(約520億円)超の資金を提供している。
ファンの期待度を調査した結果、リブゴルフは各大会を54ホールイベントとして開催することを決定し、ショットガンスタート方式でテンポよくプレーできるようにした。
全試合はチーム形式で行なわれ、48人の選手が4人組の12チームを編成する。
チームは大会ごとに変更され、各イベント前にドラフトが行なわれる。

レギュラーシーズン最初の7試合は、それぞれ賞金総額2500万ドル(約32億5000万円)となる。
その内訳は、個人分の賞金が2000万ドル(約26億円)、上位3チームに500万ドル(約6億5000万円)で、全選手が賞金を獲得することになる。
シーズンを締めくくるグランドフィナーレでは、賞金総額5000万ドル(約65億円)が用意される。

「私たちは、選手がこのイベントに参加しつつ、他のツアーでもプレーできるようなスケジュールを立てるために最善を尽くしてきた。 選手たちが望む場所でプレーする権利が実現するよう、今後ますます前進していけるはずだ。私たちは可能な限り協力し合って、ゴルファーにその可能性が最大となる機会を提供していく」とノーマンは付け加えた。

2022年LIVゴルフ・インビテーショナル・スケジュール

6月9日 〜11日センチュリオンクラブ英国 ・ ロンドン
7月1日 〜 3日パンプキンリッジGC米国 ・ ポートランド
7月29日 〜31日トランプナショナルGCベッドミンスター米国 ・ ベッドミンスター
9月2日 〜 4日ジ・インターナショナル米国 ・ ボストン
9月16日 〜18日リッチ・ハーベストファームス米国 ・ シカゴ
10月 7日 〜 9日ストーンヒルタイ・バンコク
10月14日〜16日ロイヤルグリーンズG&CCサウジアラビア・ジェッダ
10月27日〜30日トランプナショナルGC・ドラール米国 ・ マイアミ

スコットランドのファーガソン「カタール・マスターズ」で優勝

©Getty Images

「コマーシャルバンク・カタールマスターズ」で優勝したイーウェン・ファーガソン。

アドリアン・メロンクが今年の「コマーシャルバンク・カタールマスターズ」で敗れ、ポーランド人初のDPワールドツアーチャンピオン誕生は、お預けとなった。

イングランドのマシュー・ジョーダンと首位で並んで大会最終ラウンドを迎えたメロンクだったが、風の強いコンディションの中、パー3のホールで2つのダブルボギーを叩いて脱落。
スコットランドのイーウェン・ファーガソンが、ドーハの典型的な強風に打ち勝ち、1打差で初のタイトルを手にした。

「私が優勝したなんて、本当にただただ言葉を失うばかり。信じられません。何年も何年も懸命に努力してきました。両親、兄弟姉妹の家族全員が、私がこの瞬間を迎えるために全てを捧げてくれました。すばらしい夢がかなったんです」

ジョイ・チャクラバルティ
(アラブ首長国連邦)

ドバイを拠点に25年以上に渡り世界中でゴルフ取材を続けている。

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