国際スポーツ振興協会・会長
半田晴久
4月に第2回「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!(ISPS HANDA選手権)」が、今年も開催されました。
コースは、日本が世界に誇る「太平洋クラブ御殿場コース」です。
実は今回の戦いは、DPワールドツアー(欧州ツアー/以下DPWT)と日本ツアーだけでなく、米ツアーで活躍する選手も含めた、まさにグローバルな戦いだったのです。
出場した米ツアーメンバーの中でも、筆頭格はマチュー・パボンというフランス選手です。
現在31歳のパボンは、2017年にDPWTに参戦し始め、6年後の2023年に初優勝を遂げました。
昨年の安定した成績で、レース・トゥ・ドバイランキングの上位10人枠に入り、PGAツアーのシード権を獲得。
何と、自身3戦目の「ファーマーズ・インシュランスオープン」で、PGAツアー初優勝を果たしました。
ちなみに、フランスの選手がPGAツアーに勝ったのは、1907年以来117年ぶりです。
彼は今、ISPSアンバサダーとして、胸にISPSのロゴをつけて、PGAツアーを主戦場に、DPWTでも戦っているのです。
さらに、南アフリカのクリスティン・ベゾイデンハウトが、今年も出場してくれました。
彼は、DPWTですでに3勝しており、今季も欧米ツアーの両方でプレーしています。
ISPSのアンバサダーのアーニー・エルスと同郷で、2歳の時に殺鼠剤を誤飲し、その後遺症で吃音に。
エルスが、恵まれない家庭の若者に、教育とゴルフの機会を提供するために設立した、「アーニー・エルス・ファンデーション」の救済を受け、一流プレーヤーへと駆け上がったのです。
今回の試合では、ISPS専属の桂川有人君が優勝し、皆を驚かせました。
ベゾイデンハウトは3位タイ、マチュー・パボンは30位タイでした。
そして、何よりも、昨年はベスト10以内に入った日本人は、岩田寛だけでした。
しかし、今回はベスト10に4人、11位タイに3人入りました。
地の利もありますが、それだけ日本人のレベルが上がったのです。
しかも、海外志向の強い、若い選手が上位を占めたのです。
それが、何よりもうれしかったです。
しかも、ワールドランキングは昨年より上がり、優勝者に20ポイントが与えられました。
これは、日本オープンの3倍、ダンロップフェニックスの2倍です。
優勝賞金は約5400万円となり、これも含めて、日本一の試合になったのです。
今後は男子のシニア、レギュラー、ジュニアを含め、世界を舞台に戦えるよう、場とチャンスを与えたいです。
つまり、総合グローバル戦略で、ゴルフ界に貢献したいと思っています。
Photo/Yoshitaka Watanabe,Eiko Oizumi, Getty Images