

ペルーで新たな女子スターの誕生
ゴルフ界の波乱に富んだエキサイティングな年末において、ラテン女子ゴルフは、注目を一身に集めた。
これにより、PGAツアーとLIVゴルフ間の長引く退屈な争いと、未だに実現していない統一プロセスといった、いつもの飽き飽きしている話題さえも脇に押しのける形となった。
現在、LIVゴルフでプレーしているDPワールドツアーの選手たちは、「ライダーカップ」に出場するために罰金を支払うか、支払わないか、あるいはジョン・ラームやティレル・ハットンのように法廷で争い続けるか、という選択に直面している。
なお、セルヒオ・ガルシアは、約100万ユーロを支払い、再び欧州ツアーのファミリーの一員に復帰している。
それでもなお、年末の情報の主役となったのは、女性たちだった。
女子アマチュアゴルフにおける最も重要な大会が、ペルーで開催された。
南米、中米、メキシコ、カリブ海諸国から60人のアマチュアが参加した、R&Aとアニカ財団が主催する「女子アマチュア・ラテンアメリカ(以下WALA)」の第4回大会である。
この大会は、この地域のアマチュア女子ゴルフトーナメントで最も人気のある試合の一つとなり、11月末に100周年を迎えた歴史的なリマGC(ペルー)で開催された。
アルゼンチン以外の場所では、初の開催となる。優勝したのは、優勝候補の選手ではなく、メキシコの若き18歳、クラリサ・テメロだった。
ケレタロ出身で、アーカンソー大学に在籍する彼女は、通算275(9アンダー)というスコアで、バルバドスのエミリー・オドウィンを6打差で、同郷メキシコのコリー・ロペスを7打差で下した。
「夢が叶いました。この特別な週にとても良いゴルフができ、4日間集中してプレーできたことに非常に興奮しています。来年、メジャー3試合に出場できるなんて信じられません」
「毎年WALAに出場するたびに、優勝できると予感していました」とテメロは付け加えた。
本大会では圧倒的な存在感を示していた彼女だが、これまでの最高成績は2023年の6位。
アルゼンチン以外で初開催となった今回、見事に優勝を果たした。
彼女は世界女子アマゴルフランキングで出場選手中最高の136位につけていたが、その数字が示す期待を現実のものとしたのだった。
テメロは、大学1年目のシーズンで3度のトップ10入りを果たし、「メキシコ・女子アマチュア選手権」では4位タイ。
日本で開催された「トヨタ・ジュニアワールドカップ」では8位タイとなった。
今後は、キャリアで最も重要な3つの挑戦に向けて高いレベルを維持することに集中しなければならない。
その3つとは、「シェブロン選手権(アメリカ/クラブ・アット・カールトンウッズ)」、「アムンディ・エビアン選手権(フランス/エビアン・リゾートGC)」、「AIG全英女子オープン(イギリス/ロイヤル・ポースコール)」だ。
復活したスペインの不死鳥
スペインのカルロタ・シガンダは、不死鳥のごとく復活を遂げ、不屈の選手であることを証明した。
彼女は2013年から2024年にかけて、「ソルハイムカップ」に7回も出場を果たし、34歳となった今も2026年の同大会に出場したいと表明している。
彼女はアマチュアとして7勝を挙げ、米LPGAで2勝、そして欧州女子ツアーで7勝している。
最近の勝利は、昨年11月にスペインの「アンダルシア・コスタ・デル・ソル・スペインオープン」で挙げたもので、スペイン・マラガのレアル・グアダロルセGCでのエキサイティングな最終日を経て、本大会2勝目となった。ナバーラ州パンプローナ(スペイン北部)出身の彼女にとって、この勝利は非常に感動的なものであり、最終成績は18アンダー。ベルギーのマノン・デ・ロイ(17アンダー)、インドのプラナヴィ・ウルス(14アンダー)とのハラハラする勝負で優勝を決めた。
「スペインで優勝できて、とても特別な気持ちです。『スペインオープン』は私にとって常に特別で、2回も優勝するなんて夢が叶ったようなもの」と、シガンダは勝利後に語った。
自身のプレーについては、「最初は少し不安な気持ちでプレーしていましたが、全体的にはなんとか耐えました。17番ホールでのバーディが決め手でしたね。2023年の『ソルハイムカップ』でのフィンカ・コルテシンの17番ホールを思い出しました。あの時も8番アイアンを使い、距離もほぼ同じでした」
また、一緒にプレーしたアンドレア・レブエルタを称賛し、「彼女はとても成熟したプレーヤーです。この大会で将来、必ず優勝するでしょう」と述べた。
スペイン期待の星アンドレア・レブエルタがスタンフォード大ゴルフ部へ

スペインゴルフ界の大きな希望
18歳のレブエルタは、スペインゴルフ界の大きな希望の星だ。
ゴルフを始める前は、長年クラシックバレエを習っていた彼女だが、2021年に「ポルトガル国際女子アマチュア選手権」で3位。
2022年には、「世界ジュニア女子選手権」と「ジュニアゴルフワールドカップ」で優勝したほか、「スペイン国際女子アマチュア選手権」で2位に(優勝は、同胞のカジェタナ・フェルナンデス・ガルシア・ポッジョ)。
「サンタンデール・スペイン女子プロ選手権」でも2位に入賞している。
また、2021年「ジュニア・ソルハイムカップ」、2022年の「ジュニア・ヴァリアーノトロフィー」、2023年の「ジュニア・ライダーカップ」で欧州チームの代表として優勝に貢献した。
2024年には「スペイン国際女子アマチュア選手権」で優勝を果たし、スタンフォード大学に進学。
2025年から、スタンフォード・カーディナル女子ゴルフチームでプレーを開始する予定となっている。
Text/Isabel Trillo Amores

イサベル・トリロ・アモーレス(スペイン)
PGA・オブ・スペインのコミュニケーションディレクター。80年代後半からゴルフ取材を始め、その数は世界250試合以上。ゴルフのラジオ番組も手がける。