
私は37才から、ゴルフを始めました。
それまでの私は、スポーツマンをバカにしていました。
理由はこれです。
人生のテーマや生きる意味、人間の尊さや悪の華の魅力。
また、様々な葛藤や悩みを、正面から向き合い、自分で答えを見出す。
さらに、孤独を友として、芸術作品を生み出す。
それが文学、それが哲学、それが宗教、それが芸術家の輝ける魂だ。
しかし、スポーツマンは何も考えず、屈託なく身体を動かし、明るく笑い、日焼けして歯が白い。
そして、清々しくてカッコ良く、素直で率直で、異性にもてる。
それが、私のスポーツマンの印象でした。
ところが、人生の諸課題に直面した時、正面から向き合い、自分なりの答えを見出し、乗り越えては行けない。
いつも人に相談したり、悩みから抜け出せず、孤独を寂しがる。
そんな自分を忘れ、ストレスを発散するために、またスポーツに励む。
ああ、なんと人として深みがなく、哲学がなく、文学もないのか。
文化性が貧弱で、人間社会や、人間の壁を次々と越せない。
まるで、冷素麺のように、あっさりして美味しいだけの、ツルツル人間なんだ、と思っていたからです。
しかし、37才になって、人生に置き忘れたものがあると、思ったのです。
それが、スポーツでした。
それで、「ぼくも、突然スポーツマン!」と宣言し、あらゆるスポーツをやり始めたのです。
やり始めると、それぞれの良さが解り、面白くなり、楽しめました。テニス、スキー、ゴルフ、ボウリング、水泳、ウインドサーフィン、乗馬、ヨット、アーチェリー、登山、卓球など、いろいろやりました。
その中でも、ゴルフが、自分に一番合っていると思いました。
年を取ってもやれて、世界中の素敵な人と出会える。
また、美しい自然と親しみ、人と競わない紳士のルールがある。
そして、上手な人も下手な人も、健常者も障害者も、ハンディを付けて同じように楽しめる、遊べる。
日本なら温泉もある。食事も美味しい。
絶景の観光スポットや、素敵なリゾート地にあり、居るだけで幸せである。
そして、オールシーズンやれる。
なんと、素晴らしいスポーツなんだ、ゴルフとは。ゴルフは、あまりにも素晴らしいスポーツなので、ゴルフ税を取られたり、官公庁の接待で禁止されたり、社会的な緊急時に、ゴルフをしている政治家は、メディアで叩かれる。
オリンピック種目であり、アスリート種目でもあるのに、そんな偏見や差別を生んだのは、ゴルフがあまりにも素晴らし過ぎるからです。
だから、その偏見や差別も、ゴルフへの愛のために、私は甘んじて受け入れます。
ゴルフの名言に、「ゴルフの唯一の欠点は、面白過ぎるという事だ」があります。
つまり、何も欠点がないという事です。
これが、私がゴルフを愛し、ゴルフをスポンサーし、ゴルファーを支援する理由です。
そして、人生に置き忘れたスポーツを、37才から実践し、解った事があります。
それは、スポーツを極め、スポーツを振興し、スポーツを実践する事は、人種や国籍や宗教のカベを超える、普遍的な宗教性や福祉性、文学性や芸術性、哲学性や道徳性があり、さらに平和と社会向上のための、理想的な政治性がある事です。
古代ギリシャの人々が、神々にスポーツ祭典を捧げた、あのオリンピックの存在が頷けます。
こうして、37才から人生に置き忘れた、スポーツを徹底的にやり、スポーツに対する偏見が消え、今では愛にあふれているのです。
2026年は、JGTOツアーでISPSの大会を4試合開催

8月に行われたISPSの大会中、半田晴久会長は「来年は、JGTOツアーの大会を4試合開催する」と語った。
その内訳は、「東建ホームメイトカップ」でJGTOツアーが開幕する前の3月に、ニュージーランドで2試合を行ない、残りの2試合は、できれば連続で関東近郊で開催するというもの。
1試合は、バーディー合戦となるようなスコアを伸ばしやすいコースでの試合、もう1試合は難コースで、技術と精神力がものをいう試合と、「落差のある2試合」を想定している。
日時や場所については、ISPSとツアー側との協議の上、決定されるが、来年も「ISPS HANDA夏の決戦·誰が一番強いんだトーナメント」のような、国内ツアー最高賞金額の試合も含めて行なう予定があることを示した。
「QTを受けて、プロゴルフの試合で戦いたい若者が1000人いるとしたら、その奥には大学生、高校生、中学生、小学生ら合わせて、3000人はプロゴルファーに憧れ、目指す若者がいる。その子達の、未来の可能性と夢とチャンスをダメにしたくないので、男子ツアーを応援している。試合数が足りないなら、最悪月例でISPSの試合をやるくらいの覚悟はできている」と、男子ツアーの発展に半田会長は燃えている。
Text/Eiko Oizumi
Photo/Yoshitaka Watanabe、Tsukasa Kobayashi、ISPS