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砂漠の国の名門コースに新たな革命「トップゴルフ」
中東に緑豊かな本格チャンピオンシップコースが誕生してから32年。
次なるステップは、ハイテクゴルフの導入だ。
ドバイの高層ビル群を眺めながらゴルフを楽しめる「トップゴルフ・ドバイ」。
ドバイにいよいよ誕生!「トップゴルフ」
砂漠の地に世界で初めて緑豊かなゴルフコースを導入し、中東にゴルフ革命を起こしてから32年。
エミレーツGCはゴルフという競技に再び劇的な変化をもたらそうとしている。
今年の11月、中東・アジア地域で初の「トップゴルフ」がオープンする。過去20年間で全米50か所以上に急増し大成功したゴルフ施設で、米国以外ではロンドン近郊に3か所、オーストラリアのゴールドコーストに1か所ある。
テクノロジーによって進化したドライビングレンジやゲーム戦略、マーケティングとホスピタリティに関する巧みな発想により、2000年以来、大流行している。
「トップゴルフ・ドバイ」は、かつてエミレーツGC・ファルドコースの練習場があった場所に建設され、ドバイマリーナの絶景が目に飛び込んでくる。
温度調節が施された102打席(3階建ての各階に34打席ずつ)を備え、その中にはVIP用の打席も完備。各打席は6~8人のプレーヤーを収容でき、飲食エリアにアクセス可能だ。
ボールにはマイクロチップが埋め込まれており、目標に打てると自動でポイントを計算できるという仕組みだ。
現在、すでに基盤は完成しており、外観とインテリアデザインの工事段階に入った。屋外部分ではターゲットが完成し、人工芝の敷設とセーフティネットの設置を行なっている。
中東初のゴルフ場「エミレーツGC」も所有するドバイゴルフCEOのクリス・メイ氏。
全米で大成功を遂げている「トップゴルフ」。ハイテクを駆使したドライビングレンジとホスピタリティが人気の秘密だ。
未経験者がゴルフを始めるきっかけに
ドバイゴルフ(エミレーツGC、ジュメイラゴルフエステーツ、ドバイクリークゴルフ&ヨットクラブを経営する会社)のCEOを務めるクリス・メイ氏は、次のように話している。
「今回のパンデミックで予定より少し遅れましたが、ドバイ政府の認可次第では、開業日を11月の第3週にしようと考えているところです。今年は世界中で思わしくない年になりましたが、新年を迎えるにあたり、トップゴルフの誕生がゴルフファンやドバイに住む人たちにとって最大のニュースになるでしょう。ここ数年に渡ってゴルフに対する改革に取り組み続けてきたことを心から誇りに思います。トップゴルフはこれまで大成功を収めていますが、ここドバイでも同様に間違いなく成功することでしょう。トップゴルフによって、ゴルフがドバイでもっと普及する可能性があることは何よりも楽しみです。なんと、トップゴルフ経験者のおよそ70%はゴルファーではないんです……エンタメや食事を通して楽しい時間を過ごしたいというゴルフ経験のない家族や友人たちがやってきますが、トップゴルフを経験すると、今度は本物のゴルフをやってみたいと思うようになるのです」
なお、打席の利用料は約3800~6400円に設定されている。
4人で使用するなら1人あたり約920円、6人なら1人あたり約640円と非常にリーズナブルだ。
「ザ・ヤード」と呼ばれる大型スポーツラウンジが入っているフード&バーエリアでは、世界各国のメニューが用意されている。
「飲食はトップゴルフの大きな魅力の一つ。米国の雰囲気を再現し、お客様に本物の体験を提供するため、トップゴルフ・アメリカから飲食専門のマネージャーを起用しました。一方、ドバイには多国籍の人たちが住んでいることを考慮し、メニューに新しい品目をいくつか加えてあります」
下階にはテーマ別のミニゴルフがあり、1階には大きな物品販売エリアがある。
メイ氏は、「トップゴルフはドバイのゴルフ業界の中でも最も注目されるものになるでしょう。あらゆるものが5つ星レベルとなり、トップゴルフの施設の中では世界のトップ3に入ると予想されます。おそらくラスベガスに次ぐものになるでしょう」と熱く語った。
まもなくロックダウンの解除を受け、UAEのゴルフ場のほとんどが全面的に営業を再開する。
現在、4人でのプレーは許可されており、施設内のダイニングエリアは一定の軽い制限付きで営業を開始している。
エミレーツGC・ファルドコースの練習場だった場所に「トップゴルフ」が建設された。
Text/Joy Chakravarty
ジョイ・チャクラバルティ
(アラブ首長国連邦)
ドバイを拠点に25年以上に渡り世界中でゴルフ取材を続けている。