サウジのエンタメの中心地にゴルフ場
レジェンドの力を借りてゴルフ文化を創造するサウジアラビア

サウジアラビアのゴルフに貢献する2人のレジェンド。右からジャック・ニクラス、ゲーリー・プレーヤー。

サウジアラビアの首都リヤド郊外に位置する「キディア」。ゴルフ場だけでなく、ホテルや遊園地、スタジアム、F1レース場、サファリパークなど、広大な敷地内に娯楽、文化、スポーツの施設を有し、世界的なハブになることを目指している。

中東初のコース設計にニクラス興奮

２人合わせてメジャー27勝を挙げているゴルフ界の生きた伝説、ジャック・ニクラスとゲーリー・プレーヤーは、「ゴルフサウジ」と協力し、サウジアラビアにおける今後のゴルフの発展を支援している。

オーガスタナショナルGCで南ア出身のゲーリー・プレーヤーが、ニクラス、リー・エルダーとともに「マスターズ」の名誉スターターを務めた日、サウジアラビアのゴルフブランドアンバサダーに就任したと発表された。

そしてニクラスは、キディアのチャンピオンシップコースの設計者に任命。
キディアとは、サウジアラビアのエンタメ、スポーツ、芸術の中心地。
サウジアラビアでもっとゴルフ関連施設を拡大していこうという意欲的なプロジェクトの一つがこのキディアで行なわれており、ニクラス・デザイン社にとっては、中東初のゴルフコース設計となる。

首都リヤドからわずか40分の場所に建設されるゴルフコースのレイアウトについては、青写真を作成中。
まもなく建設が開始される予定だという。
雄大なトゥワイク山脈に囲まれた、キディアの中心にある高級住宅地域に、会員制カントリークラブのチャンピオンシップコースが完成することになっている。

ニクラス・デザイン社は、ゴルフコース設計において世界的リーダーとして高く評価されており、45か国で425以上のコースを造ってきた。
ゴルフサウジは、キディアコースを将来、国際的な試合の開催地にしたいという見通しをすでに語っているが、ニクラスは次のようにコメントしている。

「中東初となるゴルフコースの設計にワクワクしているよ。サウジアラビアで働く最初の国際的な設計家の一人に選ばれるなんて、大変な名誉だ」

「すでに、この土地の地形図、背景、地形の画像を確認しながら、設計チームとコース設計をどうするかについて議論している。自然環境とキディアの美しい風景が完全に一体化するように設計し、緑地と山の地形を生かして、美しく挑戦しがいのあるコースを造るつもりだ」

コース設計に関する詳細はまもなく発表される。

ゴルフの普及に貢献するプレーヤー

ゴルフサウジのブランドアンバサダーを務めるゲーリー・プレーヤー。

一方、プレーヤーは、アンバサダーの役割の一環として、ゴルフがいかに健康的で、人々を幸せにできるものか、また年齢を重ねても長年に渡って楽しめるものか、について自分の見解や知識を披瀝し、サウジアラビアのインフラ開発についてもコンサルティングを行なっている。
プレーヤーは次のように語る。

「私はゴルフサウジの視点をずっと賞賛してきたが、さらにすばらしいのは、あらゆる階層の人々にもゴルフをする機会を提供しようという取り組みだと思う」

「私は中東を訪れ、たくさんの素晴らしい経験をしてきたが、幸運にもサウジアラビアを訪れ、進行中の素晴らしい取り組みを直接目にしてきた。特に、ゴルフがいかに健康にいいか、を若者たちに伝える努力において、ね」

カタールでもコース改修でますますゴルフ熱がヒートアップ！

2019年まで「カタールマスターズ」開催地だったドーハゴルフクラブの18番グリーン。

18番グリーンをダブルグリーン化する設計図。左が改造前、右が改造後。

ドーハGCが計画している壮大なコース改修

　大変人気のあるカタールのドーハゴルフクラブは、2019年まで欧州ツアーの「カタールマスターズ」を開催してきたが、9番ホールと18番ホールのエキサイティングなダブルグリーン化や全18グリーンの芝生の新設など、大規模な再設計プロジェクトの計画を進めている。

現在ある大きな池を巨大な新しいダブルグリーンが包み込むようなデザインで、1996年に建設されたピーター・ハラディンの設計によるゴルフコースに新しい特徴が加えられる。

グリーンの芝は、ストレスに対して耐性が格段に高いパスパラムの「ダイナスティ」と呼ばれる品種を採用。
パッティンググリーンは全面的に改修され、排水管や芝の根、排水層の位置などは全て変更されることになる。

そしてほとんどのグリーンは拡張され、傾斜や高さも変わるそうだ。
4番グリーンと7番グリーンには輪郭にわずかな変更が加えられるという。

工事は今年の9月末までに完了する予定。同クラブは10月1日から新しいグリーンで営業するという。