セントアンドリュース・オールドコースに来ると誰もが写真を撮りたくなる「スウィルカン橋」。
この橋は、なぜそんなに有名なのか?
2005年のセントアンドリュース開催の「全英オープン」で引退したジャック・ニクラス。トム・ワトソン、ルーク・ドナルドを従え、予選ラウンドをプレーしたが、2打差で予選落ちを喫した。
老若男女のチャンピオン集結!
これは豪華! 後列左から「全英オープン」チャンピオンのタイガー・ウッズ、ジャック・ニクラス、リー・トレビノ、前列左からローリー・マキロイ、ジョージア・ホール(「全英女子オープン」チャンピオン)。「セレブレーション・オブ・チャンピオンズ」にて。
LIV Bridge?!
過去、一緒に練習ラウンドをしたことがなかったようなフィル・ミケルソンとセルヒオ・ガルシアが、LIV組として仲良く練習ラウンドしている光景も興味深い。橋の上では「LIVブリッジだね!」と冗談も……(笑)。全員、LIVゴルフでプレーしている面々だ。左からミケルソン、ポール・ケーシー、ガルシア、ブレント・ウィースバーガー、ジェッド・モーガン。
日本ツアーでもお馴染みのスコット・ビンセント(右)は「全英オープン」初出場。キャディ(左)を務めた弟とお父さん(中央)も本人にそっくり!
「全英オープン」チャンピオンのヘンリク・ステンソン。彼は大会後に「ライダーカップ」のキャプテンを辞し、LIVゴルフ行きを表明した。
「セレブレーション・オブ・チャンピオンズ」にて。左から、「全英オープン」2連覇のパドレイグ・ハリントン、ルイス・ダンカン、フランチェスコ・モリナリ、スコットランド出身のカトリオナ・マシュー。
トミー・フリートウッドと子供たち(ともにクレア夫人の前夫との子供)。
ジョン・デーリーとリトル・ジョン。この2人は、昨年末の「PNC選手権」でタイガー親子を抑え、優勝している。
アマチュアの中島啓太(右)は、今年「メモリアルトーナメント」で優勝しているビリー・ホーシェルと練習ラウンド。
2009年の「全英オープン」でプレーオフの末、優勝したスチュワート・シンク(右から2番目)と、その時敗れたトム・ワトソン(左から2番目)。スコットランド出身のポール・ローリー(左)の姿も。
ジャック・ニクラスファミリーの記念撮影。ニクラスがセントアンドリュースの名誉市民になったことを祝い、家族総出でスコットランドにやってきたそうだ。
18番ホール、1番ホールの敷地を横切るスウィルカン・バーン(小川)。ここは昔、女性たちが洗濯場として使用していた。
セントアンドリュースはゴルフ場であると同時に、市民に開放されている公園でもある。
日曜日には犬の散歩で訪れる人もいるが、18番のティーイングエリアの前を流れるスウィルカン・バーンは、もともと洗濯場として使われていたそうだ。
フェアウェイに衣類を干していたので、そこにボールが止まることも多く、そこでローカルルール第1号の「リプレース」が生まれたという。
さて、この小川にかかる小さな橋(スウィルカン橋)は、あまりにも有名だ。
おそらくゴルフの世界で最も有名だと言っていいだろう。
ここを訪れる誰もが(そしてプロゴルファーたちも)、この橋で写真を撮りたいと思う。
それは、往年の名プレーヤーたちがプロゴルファー生活から引退する時、あるいは「全英オープン」でプレーするのをセントアンドリュースでの大会で最後にする時、この橋の上で写真を撮るのが習慣となっているからだ。
アーノルド・パーマーやジャック・ニクラス、トム・ワトソン、ニック・ファルドなどが過去、予選ラウンドで姿を消す前に、この橋の上で立ち止まり、記念撮影をしてきた伝統がある。
だからこの橋が有名なのだ。
今年、タイガー・ウッズが第2ラウンドの最終ホールで、橋の上で立ち止まることはなかったものの、右手を上げて観客たちの声援に応えていた。
タイガーの本格的な「全英オープン」引退は、おそらく2030年のセントアンドリュース開催時になると思われるが、これも「競技ができないなら試合には出ない」というタイガーのポリシーを貫くようなら、橋の上での記念撮影は不可能となる。
なんとか過去のレジェンドたち同様、予選落ち覚悟でももう一度セントアンドリュースに戻って来ることを願いたい。
Photo/R&A via Getty Images, Eiko Oizumi