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【世界のゴルフ通信】From St.Andrews 世界のセレブが聖地セント・アンドリュースに集結

聖地でのゴルフを楽しみにしている世界のセレブたちのゴルフ事情

20周年記念アルフレッド・ダンヒル・リンクス選手権

2001年以来、20年にわたってゴルフの聖地「セント・アンドリュース」で開催されてきた「アルフレッド・ダンヒル・リンクス選手権」。
昔から、人気俳優や有名スポーツ選手など、世界のセレブたちがプロとペアを組んで戦い続けてきたが、今回は英国在住のベテランゴルフライターが過去のセレブの逸話を紹介。

©Getty Images

2004年の「アルフレッド・ダンヒル・リンクス選手権」に出場した映画俳優のケビン・コスナー(右)。パドレイグ・ハリントンとペアを組んでプレーした。ゴルフ映画「ティンカップ」や「ダンス・ウィズ・ウルブズ」でおなじみ。

©Alfred dunhill Links Championship

本大会の常連の、イギリスを代表する映画俳優ヒュー・グラント。「ノッティングヒルの恋人」「ブリジット・ジョーンズの日記」などでおなじみのロマコメの帝王。

©Alfred dunhill Links Championship

無類のゴルフ好きで知られるアメリカのコメディアン、ビル・マーレー。PGAツアー「AT&Tペブルビーチ・プロアマ」の常連でもある。

©Alfred dunhill Links Championship

「ゴッドファーザー」「オーシャンズ11」などでおなじみのキューバ出身の映画俳優アンディ・ガルシア。

©Alfred dunhill Links Championship

2012年大会で、ポール・ケーシーとペアを組んで出場した米国の競泳選手マイケル・フェルプス。五輪金メダルを23個獲得し、引退後はゴルフにも力を入れている。

ケビン・コスナー
ハネムーン先は聖地

オスカーを獲得した俳優のケビン・コスナーは、「アルフレッド・ダンヒル・リンクス選手権(以下ADLC)」に出場した際、彼自身の「フィールド・オブ・ドリームス」を見つけたと語った。

『フィールド・オブ・ドリームス』はコスナーの最も有名な映画の一つであり、2004年に「ADLC」でゴルフ発祥の地・セント・アンドリュースでプレーしたことは、まさに念願の達成だったと述べた。
実はそのほんの10日ほど前に彼は結婚したばかりだったが、プロアマでプレーする招待を受けたのだ!

彼と新妻のクリスティーンはコロラド州アスペンで結婚したが、ハネムーンはスコットランドで過ごすことに決め、コスナーはオールドコースだけでなく、カーヌスティとキングスバーンズの2コースでプレーする機会も楽しんだ。

コスナーのパートナーは、パドレイグ・ハリントンだったが、3年後にハリントンはカーヌスティで行なわれた「全英オープン」で優勝。
その翌年にはロイヤル・バークデールで「全英オープン」2連覇を果たした。

また、コスナーは史上最も愛されたゴルフ映画の一つ『ティンカップ』にも出演。
「全米オープン」で優勝争いをする場面もあったが、パー5で打ったボールを池に何度も入れてしまい、優勝のチャンスを逃してしまった。

ハンデ14で「ADLC」に出場したコスナーは、『ティンカップ』に出演した当時、自分のハンデはもっと低かったと語った。
だが、彼は「私のゴルフの腕前は当時に比べるとかなり落ちているが、その役のためにあらゆる練習をしてきた」「幸い私は、プレーする時に緊張し過ぎることはない。大勢の人々と楽しく時間を過ごすことができるんだ」と付け加えたという。

「セント・アンドリュースにいる観客たちが、礼儀正しく観戦している姿を見ているのも好き。この人たちは誠実で素朴。そしてユーモアのセンスも持ち合わせている」

「私は、ジェームズ・ボンドを演じたスコットランドの俳優、ショーン・コネリーと親しいが、彼にここでプレーすべきだと最初に勧められたんだ」 

©Alfred dunhill Links Championship

2005年にコリン・モンゴメリーとペアを組んで出場した映画俳優マイケル・ダグラス(左)。妻で女優のキャサリーン・ゼタ・ジョーンズ(右)もゴルフ好きだ。

サミュエル・ジャクソンがサイン嫌い?な理由

©Alfred dunhill Links Championship
©David Facey

「ジュラシックパーク」などでおなじみの米国の映画俳優、サミュエル・ジャクソンにもらったサインボール。

コスナー以外にも「ADLC」に出場している有名人がいる。
『スターウォーズ』など、数々の映画に出演した、サミュエル・L・ジャクソンだ。
彼は、ビル・マーレーやヒュー・グラント、アンディ・ガルシアといった他のトップスターたちとともに、「ADLC」の常連となっている。
その他、世界的に有名なスポーツのスターや米国のダン・クエール元副大統領もこのプロアマ戦に参戦している。

156人のプロが毎年参加しているが、すべてのアマチュアが有名人というわけではない。
実は私も2004年にプレーする機会に恵まれた。カーヌスティを回った際、ジャン・バン・デ・ベルデが1999年の「全英オープン」で優勝争いをしていた時にボールを打ち込み、優勝を逃した18番グリーン前のバリーバーン(クリーク)に自分もボールを入れてしまった。

バン・デ・ベルデは靴を脱いでクリークからグリーンを狙おうとしたが、私はボールをクラブでかき出し、そのボールにサミュエル・L・ジャクソンのサインをもらった。

彼は笑ってこう言った。

「私はサインするのは好きじゃない。面倒くさいからというわけではないんだ。でも、私の名前はとにかく長いんだ。時々、アル・スミスという名で生まれていたらと思うことがあるよ」

©David Facey

デビッド・ファシー記者も本大会にアマチュアとして出場したことがあるという。

水泳選手の奇跡の50メートルパット

また、オリンピックで23個も金メダルを獲得した元水泳選手マイケル・フェルプスも「ADLC」に出場しているが、彼は2012年にキングスバーンズの6番ホールで約50メートルの超ロングパットを決めたことがある。
これに対し、スコットランドのゴルフ中継解説者は、「あれより長いパットを決めた人を見たことがありませんね」とコメントしている。

「マスターズ」チャンピオンのウィレットが誕生日Ⅴ

Text/Eiko Oizumi Photo/Getty Images

©Alfred dunhill Links Championship

今年優勝したダニー・ウィレット。

20回記念大会を制したのは、最終日の10月3日に34歳の誕生日を迎えた「マスターズ」チャンピオンのダニー・ウィレット(英)。
ティレル・ハットン、ヨアキム・ラガーグレンに2打差をつけ優勝し、欧州ツアー8勝目を飾った。

「今週は素晴らしい1週間だった。ジミーという素晴らしいパートナーにも恵まれたしね。この試合までは至って平凡なシーズンだったけど、(レース・トゥ・ドバイ最終戦までは)あと6~7試合なので、シーズンが終わるまでにもう少し上にいけるといいね」

なお、本大会のイングランド勢の歴代優勝者は、リー・ウエストウッド、ニック・ドハティ、サイモン・ダイソン、デビッド・ハウエル、オリバー・ウィルソン、ティレル・ハットンに続き、ウィレットで7人目だ。

Text/David Facey

デビッド・ファシー
(イングランド)

イギリスの日刊タブロイド紙「The Sun」のゴルフライター。

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