Text/Eiko Oizumi
Photo/Augusta National Golf Club

「マスターズ」5勝のタイガー・ウッズが、オーガスタの「ザ・パッチ」として親しまれている市営ゴルフ場に、ショートコースを設計することが発表された。1年後にオープンする予定となっており、この9ホールのパー3コースは、「ザ・ループ・アット・ザ・パッチ」と名付けられる。
タイガー自身、「ショートコースで育った」とよく語っており、「ショートコース」自体を重視している。誰もがゴルフを楽しめるようなコースを作ることをコンセプトに、ペブルビーチにも「ザ・ヘイ」というショートコースをすでにオープンしている。
また、タイガーはプロ転向以来、20年以上にわたって「教育の力」を信じ、学生たちの人生に前向きな変化をもたらしてきた「TGRラーニングラボ」の4校目を、オーガスタナショナルと共に提携して開設されることが発表された。この「TGRラーニングラボ・オーガスタ」は2028年の開校を目指しており、リッチモンド郡の教育制度を補完するプログラムを提供する予定だ。ラボの生徒たちは、ゴルフの技術だけでなく、生涯にわたっていい影響を与える「ゴルフというスポーツが持つ価値観」を学ぶために、「ザ・ループ」でプレーすることもできるという。そしてオーガスタナショナルは、このラボの建設、および継続的な運営に向けて、財政的支援を行なうという。
なお、現時点ではリッチモンド郡の生徒たちを対象にしており(最大で約2万3000人)、無料でできるだけ多くの生徒に開かれた施設にすることを想定している。ラーニングラボでは、①学業の達成、②健康、③大学・キャリアへの機会提供という3つの柱に焦点を当て、この地位に多くの機会をもたらすことを使命としている。 リドリー委員長は、「タイガーの慈善事業のレガシーは、オーガスタナショナルで彼が繰り広げた数々の魔法のような瞬間とともに、この地域社会で永遠にたたえられていくことでしょう。彼がこの街をより良くしようとしているその情熱に、改めて感謝の意を表します」と語っている。

