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【2024マスターズ】フレッド・リドリー委員長が語る「LIVゴルファーでもマスターズに招待する価値のある選手がいれば招待する」

「マスターズ」のフレッド・リドリー委員長が語る

LIVゴルファーでも、「マスターズ」に招待する価値のある選手がいれば招待する

大会前の公式記者会見に臨むフレッド・リドリー委員長。1975年「全米アマ」で優勝し、「マスターズ」にも3度出場。弁護士でありながら、USGA(全米ゴルフ協会)やIGF(国際ゴルフ連盟)の要職を歴任したことがある。©Augusta National GC

選手やパトロンを考えた施設を新設予定

今年から新設されたパトロン向けの新たな施設「マップ&フラッグ」。コース外の、通りを渡ったところにある。©Eiko Oizumi

マスターズの委員長を務めるフレッド・リドリー氏が、大会前に記者会見を開き、今後のオーガスタナショナルの新施設構想や、出場選手に関する見解を述べた。

リドリー氏は「パトロン、選手及びオーガスタのコミュニティにサービスを提供する新しい方法を模索している」とし、今年から「マスターズ」の公式ホスピタリティ施設「マップ&フラッグ」を、コースの敷地外に建設。
世界最高水準のおもてなしを望むパトロンの需要に応えた。この施設は来年に向けて、さらに拡張されるそうだ。

また、プレーヤー向けに今夏から地下駐車場を用意するプロジェクトを開始し、来年から利用できるように準備するという。
さらに2026年から利用できるように、選手やその家族、サポートチームのあらゆるニーズに応えた3階建ての最先端施設を建設するとのことである。
これについては来年の大会で詳細を明かすと語った。

その他、オーガスタ市、オーガスタ工科大学、オーガスタのファーストティープログラムとコラボして、ゴルフの発展を目指し、「パッチ」と呼ばれるオーガスタ市営コースを再オープンさせることを明言。
トム・ファジオらがコース改修に携わり、来年1月に着手、2026年4月にオープンすることを目指しているという。

「各所とのコラボによって、ゴルフを広め、ゴルフビジネスにおけるリーダーの育成を促進することが目的」とリドリー委員長は語っている。

世界最高のゴルファーを一堂に集めるために

今年、特別招待を受けたLIVゴルファーのホアキン・ニーマン。©Augusta National GC

今年はLIVゴルファーのホアキン・ニーマン、昨年のDPワールドツアー新人王の久常涼、トービヨン・オルセンが特別招待された。
リドリー委員長は出場選手について、こう述べている。

「現在我々は公式世界ゴルフランキング(以下OWGR)を使用して出場選手を決定している。我々はOWGRの理事会メンバーであり、最高の選手が誰であるかを正当に決定するものだと信じているが、私たちは招待者であり、必要に応じて調整できる。その例としてホアキン・ニーマンが招待された。彼のこれまでの素晴らしい活躍だけでなく、昨年末にオーストラリアに行き、『オーストラリアPGA』5位、世界で最も偉大な大会の1つ『オーストラリアンオープン』を制覇したことも検討し、招待するに値すると考えた。LIVツアー、または他のツアーでプレーしているかどうかに関係なく、『マスターズ』に招待する価値のある選手がいると判断した場合は、特別招待する」

オーガスタナショナル、あるいは「マスターズ」の目標は、可能な限り最高のゴルフフィールド、世界最高の選手を集めることにあるとリドリー氏は言うが、それはボビー・ジョーンズとクリフォード・ロバーツという2人の「マスターズ」創始者が、この大会を始めた理由に紐づいている。
世界最高の選手たちの才能を披露し、ゴルフの楽しみをパトロンや関係者に提供することが目的で始められた試合なのだ。

伝統や歴史を守り続ける「マスターズ」は、最新鋭の設備や技術、デジタルコンテンツなどを取り入れることも忘れずに、創設者の精神とその後に託された使命を貫いていく。

Text & Photo/Eiko Oizumi
Photo/Augusta National GC

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