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【ISPS NEWS】ISPS HANDAオールアビリティ選手権 世界の障害者ゴルファー4強がPGAツアーの会場に集結!

2022年1月6〜7日/ カパルア・ベイコース&プランテーションコース(ハワイ・マウイ島)

障害者ゴルファーの頂点を決める決戦がPGAツアー「セントリートーナメント・オブ・チャンピオンズ」開催中のカパルアで行なわれた。
世界の4強がハワイ・マウイ島に集結。果たして優勝者は……?

障害者ゴルファー最強決定戦
米国のチャド・ファイファーが優勝!

©Eiko Oizumi

左からPGAツアー・コミッショナーのジェイ・モナハン氏、「欧州障害者ゴルファー選手権」優勝のホァン・ポスティーゴ、「全米障害者オープン」優勝のチャド・ファイファー、「ISPS HANDAワールド招待」優勝のブレンダン・ローラー、「ISPS HANDA全豪オールアビリティ選手権」優勝のヨハン・カマースタッド。

ISPSの草の根活動が身を結び、世界のツアーで障害者ゴルファーを支援

©Eiko Oizumi

優勝した米国軍人のチャド・ファイファー氏。「セントリートーナメント・オブ・チャンピオンズ」の優勝トロフィーと同じアーティストが作成したガラス製トロフィーが贈られた。

©Eiko Oizumi

2日間に分けて行なわれ、初日は海沿いの風光明媚なカパルア・ベイコースで開催。写真は優勝したC・ファイファー。

「PGAツアーの選手たちと同じ会場でプレーできて光栄」

昨年は、欧州ツアー(現DPワールドツアー)の最終戦の会場でも、障害者ゴルファーの大会が同時開催されるなど、年々障害者ゴルファーへの注目度が高まってきているが、今年の1月、PGAツアーで初めて障害者ゴルファーのための試合「ISPS HANDA オールアビリティ選手権」が開催された。

今大会は、1月に昨年度の優勝者のみが出場できるPGAツアー「セントリートーナメント・オブ・チャンピオンズ」の開催コース、カパルア・プランテーションコースとベイコースを使用して行なわれた。
6〜7日の2日間にわたってマッチプレー形式で開催され、世界の障害者ゴルファー4強がハワイに集結。
アイルランドから、ISPSアンバサダーで、「ISPS HANDAワールド招待」優勝者のブレンダン・ローラー。
スウェーデンから「ISPS HANDA全豪オールアビリティ選手権」優勝者のヨハン・カマースタッド。
スペインから「欧州障害者ゴルファー選手権」優勝者のホァン・ポスティーゴ。
そしてアメリカ・テキサス州からは米国軍人で「全米障害者オープン」優勝者のチャド・ファイファーが出場。
初日はベイコースで準決勝が行なわれ、ファイファーとカマースタッドが決勝戦へ、ローラーとポスティーゴが3位決定戦へと進んだ。

決勝戦、3位決定戦は、PGAツアーの選手たちがプレーしているプランテーションコースで熱戦が繰り広げられ、ファイファーが優勝。
準優勝はカマースタッド。3位はポスティーゴ。4位はローラーという順位に終わった。

「プレー中に、ブルックス・ケプカやジョーダン・スピースがショットしているのが見えたが、PGAツアーの優勝者たちだけが集まる試合会場で、同じティーからプレーできるなんて、本当に夢みたいだ。ISPSの半田会長には本当に感謝している」とファイファーは語った。

「日本のブラインドゴルフの父」として知られる半田晴久会長。
彼の障害者ゴルファーへの支援が、世界中で実を結び、障害者ゴルファーを世界のツアーが支援する気運が高まってきている。

©Eiko Oizumi

カパルア・プランテーションコースの9番ホール、パー5(550ヤード)。パワフルなスイングで2オンを狙うファイファー。

©Eiko Oizumi

スウェーデンのカマースタッドは、約30時間かけてハワイに到着。「ハワイは初めて! こんなに美しく、素晴らしいコースでプレーできて嬉しい」。決勝戦で敗れ、2位に終わった。

©Eiko Oizumi

ISPSアンバサダーのローラー。昨年、「DPワールド・ツアー選手権」の会場で行なわれていた障害者の大会で優勝したが、今大会は4位に。

©Eiko Oizumi

右足を失っても、バランスよくスイングするポスティーゴ。松葉杖をつきながら、カートに乗らず、フェアウェイを歩いてラウンドしていたのが印象的。

最終成績

優勝
チャド・ファイファー

準優勝
ヨハン・カマースタッド
(決勝戦:ファイファー 4&3 カマースタッド)

3位
ホァン・ポスティーゴ

4位
ブレンダン・ローラー
(3位決定戦:ポスティーゴ1UP )

もっと障害者ゴルファーがゴルフを楽しめる世の中を目指して

©Eiko Oizumi

4月に日本開催のDPワールドツアー「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」に出場予定のブレンダン・ローラー。

©Eiko Oizumi

もともと飛距離はあまり出ない方だったが、筋トレをやり飛距離アップしたのだという。

アイルランド・ダンダルク出身の障害者ゴルファーで、現在ISPSアンバサダーのブレンダン・ローラー。
彼は身長150センチと小柄だが、12〜13歳の時に下半身の成長が止まってしまったのだという。

それでも平均飛距離は260ヤードと飛ばし屋。
彼は昨年、北アイルランドで開催された「ISPS HANDAワールド招待」やDPワールドツアー最終戦会場で開催された「EDGAドバイ最終戦」などで優勝し、障害者ゴルフランキング1位にも輝いた実力者。
現在は、1Dのナイル・ホーランが設立したゴルフマネージメント会社に所属し、世界を転戦している。

「僕はISPSアンバサダーですが、ISPSの障害者ゴルフへの支援は素晴らしいですね。半田会長にはまだお会いしたことはありませんが、僕がこうして世界を股にかけてプレーできているのも半田会長のおかげ。僕の活動をきっかけに、もっと障害者がゴルフを楽しみ、活躍できる場が増えれば嬉しいです」

障害者ゴルファーの第一人者として、ISPSアンバサダーとして、今年も世界を駆け巡る1年になりそうだ。

Text & Photo/Eiko Oizumi

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