ISPS HANDAコロナに喝! シニアトーナメント
2020年8月21日〜23日/群馬県・赤城ゴルフ倶楽部
プロゴルファー誕生100周年記念!
猛暑の中、アイスと流しそうめんで乗り切った大会
ISPS HANDAコロナに喝! シニアトーナメントは、シニアツアーの今季2戦目もISPSがスポンサーを務める3日間大会で、プロゴルファー誕生100周年を祝った。
アイスやとうもろこし、スイカなどを選手たちに提供。猛暑の中、激闘が繰り広げられた。
シニア優勝の鈴木亨(左)と国際スポーツ振興協会の半田晴久 会長(中央)とスーパーシニア優勝の初見充宣(右)。
【シニア優勝】
鈴木 亨(ミズノ)
1966年5月28日生まれ(54歳)。178cm、80kg。岐阜県出身。1993年ジュンクラシックがツアー初優勝。国内男子ツアー8勝、シニアツアー4勝。長女はアイドル・女優・モデルの鈴木愛理。
【スーパーシニア優勝】
初見充宣(立科ゴルフ倶楽部)
1952年11月9日生まれ(67歳)。
171cm、73kg。東京都出身。1992年日本オープン27位タイ、2007年日本シニアオープン12位タイ。2019年日本プロゴルフグランドシニア選手権7位タイ。
地元出身の室田も大健闘
群馬の猛暑を克服
国内シニアツアー第2戦「ISPS HANDAコロナに喝!シニアトーナメント」は群馬県出身の鉄人・室田淳と、群馬が第2の故郷という鈴木亨、渡辺司による三つ巴の熱戦が繰り広げられ、鈴木亨が初日から単独首位の座を明け渡すことなく、完全優勝を遂げた。
「途中ドライバーが割れるハプニングもあったが、この優勝は家族も喜んでくれると思う」 (鈴木)
またスーパーシニアは2日間に渡って行なわれ、福沢孝秋とのプレーオフを制した初見充宣が優勝した。
「ドライバーのシャフトをSからSRに替えたら、意外と振れるようになって痛みが取れ、ショットがよくなった」(初見)
70代前後になってもまだまだ現役で頑張る姿は世間の高齢者に夢と希望を与えている。
シニアの部・最終成績
1位 | 鈴木 亨 | −19 |
2位 | 室田 淳、渡辺 司 | −18 |
4位 | 日下部光隆 | −16 |
6位 | 岡茂洋雄、深堀圭一郎、 崎山武志 | −14 |
9位 | 真板 潔、秋葉真一、 塚田好宣、加藤 仁 | −13 |
17位 | 小山内 護、篠崎紀夫ほか | −11 |
予選落ち/井戸木鴻樹、尾崎直道、尾崎健夫、横山明仁
ゴルフがうまいだけでなく、人間性もホスピタリティもすばらしい選手に……
ISPS 半田晴久 会長
「自らも寄付し、オークションや募金もやれば被災者のことを思っていることは伝わるのではないか」と半田会長。
今回、日本のゴルフ界の活性化と医療従事者への支援を目的にISPSはシニアツアー2試合、男子1試合、女子1試合を開催しました。
やはりゴルフトーナメントは観客が入って初めて試合と呼べるものと思うので、全試合で最大限のコロナ対策を取って、観客を入れたのです。
観客にはマスク、フェースシールド、ビニール手袋を1万セット用意して配布し、入場無料で楽しんで頂きました。
プロの試合はギャラリーに観てもらい、拍手や歓声をもらってナンボの世界。無観客だと、観客のありがたみがよくわかり、なくなって初めて日常の当たり前のものがいかに尊いかがわかるものです。
今後はどのツアーの選手も観客をもっと大事にしてくれたらいいですね。
また、今回女子と男子の試合に関しては、賞金から必ず寄付するという決まりを作って開催しました。
よく「いいプレーをお見せして勇気づけたい」とか「オークションでチャリティ」ということを聞きますが、本当に被災者のことを思うなら、まずは自分のお金を使って寄付し、その上でオークションや募金をする、という方が被災者を思う気持ちが伝わると思っています。
大山志保さんを見習ってほしい。
彼女は人を助けたいと、賞金を全額寄付したり、毎年寄付し続けたりしています。
欧米の選手たちはゴルフがうまいだけでなく、人間性も、ホスピタリティも、チャリティ精神もすばらしい。ISPSのアンバサダーたちを見ても、アーニー・エルス、ポーラ・クリーマーらはみんな自分の財団を持って、チャリティ活動をしています。
日本のゴルフ界でもそれが当たり前になってほしいですね。
私は実業家ですが、ゴルフ界全体のことを考え、どうすることがゴルフ界の活性化にいいのか。
社会がより良くなり、人々が幸せになるようスポーツの見地から考えるのがISPSの使命だと考えています。
ISPS半田会長は、大勢の若手女子プロを前に、スポーツ選手としてのあり方、チャリティについての考え方を語った。
コロナに“勝つ”ためのISPSの対策
毎日先着1000名においしいお弁当も配布。その他、コロナ対策グッズも無料配布。
選手、キャディや関係者、ギャラリー向けに「ガリガリ君」を1日1万個用意。猛暑の中、食べ放題で振る舞われた。写真は尾崎直道。「暑いから、こういうサービスはありがたいね」
ISPSが開催する試合では、観客向けに釣り堀や射的場を設け、おいしいお弁当を配布するという、ゴルフだけでない楽しみ方も提供している。
これもゴルフをもっと気軽に楽しく観に来てもらえるようにするための工夫だ。
Text/Eiko Oizumi Photo/ISPS, Japan PGA,Eiko Oizumi