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PGAツアー大改革を発表!
高額賞金のLIVゴルフに対抗して
行なわれる施策は?

Text/Eiko Oizumi
Photo/Getty Images

フェデックスカップ・プレーオフ最終戦の「ツアー選手権」会場で今後のプランを発表したジェイ・モナハンPGAツアー・コミッショナー。

 今週で2021〜2022年のシーズンを終えるPGAツアーは、「ツアー選手権」の会場のイーストレイクGC(ジョージア州アトランタ)で、来季以降の大改革を発表した。なお、モナハン氏はLIVゴルフへ移籍した選手たちのツアー復帰を許可するか、の問いに対し、NOと返答。「彼らはLIVゴルフシリーズを選択し、中には複数年契約をしている者もいる。すべての選手には選択する権利があり、彼らの選択を尊重している。しかし、彼らはそのように選択し、我々も選択する権利がある。自分達がコントロールできること、そしてどんどん強化すべきことに集中していく予定だ」と答えた。

①「トッププレーヤー」の年間出場義務試合数は、20試合

トッププレーヤーは最低限、以下の20試合に出場しなければならない(トッププレーヤーの意義は下記2番を参照)

●最低限出場しなければいけない20試合

【フェデックスカップ・プレーオフ 3試合】

1.フェデックス・セントジュード選手権(2000万ドル:約27億4000万円)
2.BMW選手権(2000万ドル)
3.ツアー選手権(7500万ドル:約102億6000万円)

4.ジェネシスインビテーショナル(2000万ドル)
5.アーノルド・パーマーインビテーショナル(2000万ドル)
6.メモリアルトーナメント(2000万ドル)
7.WGCデル・マッチプレー選手権(2000万ドル)
8.セントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズ(1500ドル:約20億5000万円)
9〜12.賞金総額2000万ドルの、追加4試合(後日発表)
(2022〜2023年シーズンは、前年度シーズンよりも賞金総額63億円増額)

13.プレーヤーズ選手権(2500万ドル:約34億2000万円)
14.マスターズ
15.全米プロ
16.全米オープン
17.全英オープン
18〜20. 3つのフェデックスカップの試合(選手が3試合を選択)

②2022〜2023年シーズンにおける「トッププレーヤー」の意義

現行のプレーヤー・インパクト・プログラム(通称PIP)の上位20名であり、かつ更新版PIPでも上位20名に入っている選手。

「プレーヤー・インパクト・プログラム(PIP)」とは?

各選手の認知度や人気度、メディアへの露出度、インターネット検索などによる、それぞれの影響力を数値化したものに応じて、ボーナスを支給するプログラム。現行のPIPは、各メディアやSNSにおける露出度な度を数値化したQスコアでランク付けされているが、更新版PIPでは、Qスコアを廃止し、ファンによる認知度を新たな指標とする。

③「プレーヤー・インパクト・プログラム(PIP)」の拡大

A.2022〜2023年のトップ20にボーナスを付与(以前はトップ10のみ)

B.2022〜2023年のボーナスの総額は5000万ドルから1億ドルに変更。

C.2022年にはげ、現行のPIPの基準を満たしていなくても、更新後の基準を満たした選手には20位の選手と同様のボーナスを授与(2〜3名が対象者となる予定)

D. ①の年間義務試合で挙げた12試合(1〜12番までの試合)と選手が選択する3試合(18〜20番の試合)に全て出場した選手に、シーズン終了時にボーナスを授与

④保証金制度

A. コーンフェリーツアー以上のカテゴリーの、フルメンバー保持者が対象(コーンフェリーツアーおよび、PGAツアーのメンバー)

B.各選手50万ドル(約6850万円)を保証(シーズンの獲得賞金が同額に満たない場合は、その差額をツアーが補填)

C.ルーキー及びシード落ちからの復帰メンバーには、保証金50万ドルを前払い
(ツアー転戦には高額な経費がかかるため、その準備金として経済的に支援)

D.出場義務は、15試合以上

E.「プレー15」プログラムに代わって施行。

⑤旅費補助制度

A.126〜150位以下のフルシード圏外の選手が対象

B.予選落ちごとに5000ドル(約68万4000円)を支給
(予選落ちしても、最低限の出費を賄えるようにするため)

C.旅費及び関連経費のサポート

D.大会予算への影響はない

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