• 国境や人種を超えたスポーツの力とゴルフの愉しさをすべての人に。
  1. ホーム >
  2. トーナメントレポート >
  3. 「ローマではアウェイの戦いとなるが、
    僕はアウェイの試...

「ローマではアウェイの戦いとなるが、
僕はアウェイの試合が楽しい」
スコッティ・シェフラー

Text/ Eiko Oizumi
Photo/ Getty Images(Patrick Smith, Andrew Redington)、
Rolex/Thomas Laisne &Bart Michiels
Thanks to Rolex

2018年にプロ入りし、2021年に「ライダーカップ」デビューを果たしたスコッティ・シェフラー。最終日のシングルス戦で世界ランク1位のジョン・ラーム(左)を撃破した。

 現在、世界ランク1位のスコッティ・シェフラーは、前回大会(2021年)で「ライダーカップ」デビューを飾り、チームの勝利に貢献。最終日、当時の世界ランク1位だったジョン・ラームを撃破したのをきっかけに、大きな自信を得て、その後の「マスターズ」優勝などの大活躍につながった。ここでは彼の「ライダーカップ」に対する思い入れや、思い出を紹介しよう。

Q:まもなく「ライダーカップ」が開幕しますが、このイベントをどれだけ楽しみにしていますか? また、米国チームの成績について、どう考えていますか?

スコッティ・シェフラー(以下SS):2021年の「ライダーカップ」は非常に特別でした。僕はずっと「ライダーカップ」に出ることを夢見てきましたからね。自国代表としてプレーするのは、本当に特別なこと。過去数年間、米国チームが敗れるのを見て、不満に思っていましたが、ウィスリングストレーツ(2021年)での勝利は素晴らしかったですね。アメリカの地で優勝することが期待されていたので、ヨーロッパで勝つことができれば、さらに特別な瞬間となるでしょう。

米国・ウィスリングストレーツで開催された、2021年の「ライダーカップ」でデビューを果たしたシェフラー。

Q:「ライダーカップ」にまつわる最初の思い出は何ですか?

SS:2012年にメダイナCCで行なわれた「ライダーカップ」ですね。その年、「ジュニア・ライダーカップ」のチームに参加し、実際、「ライダーカップ」を観に行ったのは初めてでした。父と一緒に金・土曜日に会場を訪れ、とても楽しい時間を過ごしたんです。雰囲気や環境に、本当に驚きました。テレビで観戦していても音は聞こえますが、現地にいるのとでは全く違いますからね。ファンや選手たちと一緒に、観客席に立ってみんなが熱狂する光景は本当に信じられないような経験でした。米国チームは、最初の2日間、素晴らしいプレーをしていたので日曜日に順調に優勝すると思っていましたが、欧州チームの「ミラクル・アット・メダイナ」が起こり、米国チームは負けました。でもこのことは、私がいつか「ライダーカップ」でプレーしたい、とすごくやる気を起こさせてくれたんです。昨年の「ライダーカップ」も素晴らしい経験でしたが、出場し、優勝できたのは格別でした。

Q:過去、あるいは今の選手の中で、誰とコンビを組むのが理想ですか?

SS:タイガー以上の人はいないでしょうね。私は彼のプレーを見て育ちましたが、彼は誰よりもずっと素晴らしい選手だった。もしそのような偉大な選手とコンビを組めたら、素晴らしい!タイガー以上に良いパートナーを見つけるのは、難しいですね。

ロレックス・テスティモニーの、世界の頂点に立った選手たち。左からスコッティ・シェフラー、ジャック・ニクラス、タイガー・ウッズ。

Q:今年の「ライダーカップ」は米国から離れた場所で行われますが、どんな心境ですか? またどんな準備をしていますか?

SS:ワクワクしていますね。おそらくパリでの大会と同様に、非常に狭いフェアウェイと深いラフのセッティングになっているかもしれません。そうなると欧州チームに有利かもしれません。私は高校時代にバスケットボールをしていましたが、アウェーの試合はいつも楽しかった。大学の時は、オレゴン大学との試合を、彼らのホームグラウンドで戦いましたが、それが私にとって初の「アウェーの日」の経験でした。「ライダーカップ」は規模は異なりますが、アウェーのチームとしての感覚も味わえるし、その感覚が好きなんです。アンダードッグ(勝ち目のないかませ犬)として戦い、自分のホームから離れたところで戦うのが楽しいんですよ。我々は長年、ヨーロッパで優勝を挙げていませんが、いち選手としてアウェーの地で戦い、チームとしてどのように取り組むかを見れば、とても興奮するに違いありません。

Q:あなたのゴルフ人生で、最も影響を与えた人物は誰ですか?

SS:7歳の時から同じコーチ、ランディ・スミスに習っています。彼は全てを教えてくれ、今ではほぼ20年間、私を指導し続けてくれている。だから、私のキャリアに彼は最も影響を与えていると言っていいでしょうね。常にゴルフを楽しみ、練習に出かけるのが大好きでした。彼の教えていたクラブのメンバーになれたという幸運もありました。私の記憶が遡る限り、彼はずっと私に指導し、助けてくれています。

Q:彼からのアドバイスで最も良かったものは?

SS:ランチはいつも冷静な心を保つように、と教えてくれました。私はとても競争心が強いタイプなので、その競争心を抑えることが大切だったんです。彼はいつも、プレーする時は狂ったような感情は見せないように、と言っていました。

Q:2018年にプロ転向した当時の自分に、何か言いたいことはありますか?

SS:忍耐力は常に必要だ、と伝えたいですね。特にこのような人生では、上り坂も下り坂も乗り越える必要があります。ゴルフは非常に難しいゲームで、すぐにマスターすることは難しい。今振り返ってみると、PGAツアーの試合ですぐに優勝したかったんですが、それがうまくいかず、最初の年は大きな挫折がありました。マンデートーナメント(予選会)をプレーしても、6アンダー、7アンダーを出しても通過できないことがあり、つらい経験でしたね。もし過去に戻れるなら、忍耐強く、少しずつで良いから改善できるように、と伝えるでしょう。

2022年以来、ロレックスのテスティモニーとして活躍しているシェフラー。2022年には「マスターズ」で優勝し、PGAツアー年間最優秀選手に選ばれた。現在、世界ランク1位。

関連する記事