Text/Eiko Oizumi
Photo/Augusta National Golf Club

過去、初日に自身5度目の首位発進を遂げているジャスティン・ローズ。第1ラウンドでは、8バーディ、1ボギーの65で回り、7アンダーで終えた。2位には3打差でディフェンディングチャンピオンのスコッティ・シェフラー、ルドビグ・オーバーグ、コーリー・コナーズが並んでいる。
昨年の「全英オープン」でもザンダー・シャウフェレと最終組で優勝争いを演じたローズは、「マスターズ」でも好プレーを見せ、17番ホールまでノーボギー。最終ホールでボギーを叩いたものの、
「唯一のミスは18番ですが、そこにこだわる必要はないと思っている。今日は非常に厳しいコンディションの中でのゴルフだったので、リーダーボードを見てもロースコアはほとんど出ていない。高難度のショットが求められるコースで、今日の自分のプレーにはとても満足しています」
と語っている。
練習日には「今週は何か特別なことが起きる予感がすると、あなたは語っていたが……」と報道陣に言われると、次のように語った。
「そんなこと言いましたっけ?(笑)記憶にはないけど、心を読まれてますね。でも今年は『自分のいい時は、本当にいい』と周囲に話していました。プレーがいい時は、高レベルで戦えている実感があります。ただ、安定感はもう少し欲しい。でも『自分のベスト』に戻ってきた感じです」
練習の質も上がり、今は以前とは違ったやり方で少しハードに取り組んでいるというローズも現在44歳。昨年の「全英オープン」でも優勝を狙える位置でプレーし、2023年のローマで開催された「ライダーカップ」でも活躍。まだトップで戦えるという自信が持てているのだという。
2015年にはジョーダン・スピースに次ぐ2位、2017年はセルヒオ・ガルシアとのプレーオフに敗退して、2位と、過去2位に2回入賞。節目の20回目大会で、今度こそ「マスターズ」優勝を目指す。
「ビッグステージで自分の力を発揮できている実感が、自分を突き動かしてくれる。年齢的にはゴルフがこれから楽になることはないが、そのぶん今あるチャンスを最大限に活かしたい」
