Text/Eiko Oizumi
Photo/LIV GOLF

昨年末、トレーニング中に患った腰痛が原因で、2月のLIVゴルフ開幕戦「リヤド大会」から5戦の欠場を余儀なくされた、香妻陣一朗。ようやく痛みも治り、チームドクターのGOサインをもらって、前週の「メキシコシティ大会」から復帰。55人中21位タイに入り、復帰後初のポイントをゲットした。現在、個人戦ではドロップゾーン(来季、降格ゾーン)の一つ上の「オープンゾーン」に浮上し、46位につけている。
「腰の痛みはほとんどないですね。良くなったり悪くなったりを繰り返しているんですけど、思ったよりも先週は良くて、最終日が一番体の上体もよかった。すごくいいプレーができました」
ようやく今季6試合目にして復帰した香妻は、ほぼ全員のLIVゴルファーたちから、「Wellcome Back!(お帰り!)」と声をかけられたそうだ。初日、2日目はまだ試合勘が戻らず「フワフワしながらプレーしていた」というが、最終日は試合勘も戻り、うまくハマって7バーディ、1ボギーの65。スコアを大きく伸ばせた。球打ち練習を開始したのは、1ヶ月前で、一時は歩けなかったというが、現在は森守洋コーチと相談の上、腰に負担がこないスイングに取り組んでいるのだという。
「トレーニングの仕方を少し変えて、下半身を重点的にやってるんで、そのおかげか今週、安定してきた感じがする。昔はガムシャラに、雑にトレーニングをこなしてきたが、それが原因で腰に来たのかも。上半身と下半身の動きがバラバラだったのと、アライメントがズレていたので、それを基本に戻して練習しています」
また、ドライバーをキャロウェイのELYTE◆◆◆(トリプルダイヤモンド)に変更したことも奏功してか、トレーニングや練習をこれまで十分にこなせなかったにも関わらず、飛距離は落ちていないそうだ。練習ラウンド中、キャプテンのケビン・ナも、香妻の飛距離と好調さに「ジニ(香妻の愛称)、最高だね!」と声をかけた。ナは香妻の復帰について、「彼がケガをしたのはチームにとって痛手だったが、こうして元気にジニが戻ってきてくれて本当に嬉しい。先週のあの難しいコースで、日曜日に6アンダーというスコアを出したのには本当に興奮した。ジニは家族の一員だし、応援している」と語っている。
「今、下半身を鍛えているので、痛みも抑えられているし、飛距離も出ていて、いい流れになっている」

そして今週は、初の「韓国大会」開催で、ケビン・ナ率いるアイアンヘッズGCにとっては、ホームゲームとなる。同チームメンバーの日本人の香妻にとっても、韓国は日本から近く、日本からの観客も応援に駆けつけることが見込まれているだけに、ここは頑張りたいところだ。
「なんとか最終的には個人戦ランキングで24位くらいには行きたいですね(来季のシード権を獲得できる順位)。これから1試合、1試合が大事になってくる。今年はすごく上位陣が飛び抜けていて、格差が大きいが、今週のホームゲームでしっかり上位に入りたい。ここからの試合がすごく楽しみ」と語っている。


