Text & Photo/Eiko Oizumi

昨年のパインハーストでの「全米オープン」に続き、2回目の出場を果たした河本力。同大会の日本予選でリザーブ1番手だったため、出場の出番を現地でうかがう予定だったが、日本出国前に全米ゴルフ協会から連絡が入り、出場が決まった状態で渡米した。
だが渡航中に体調を崩し、練習日から「喉が痛い」と体調を訴えていた。前半の9ホールはラウンドできたが、後半の9ホールは体調不良のためプレーできず、コースチェックするにとどまったため、準備不足のまま初日のプレーを迎えた。
初日は1つバーディを奪ったものの、7ボギー、1ダブルボギーと通算8オーバー(78)でホールアウト。「熱を測って、熱があると言うのを見るのが嫌だったんで、測ってません。ただ体はしんどくないし、普通にプレーできてよかった。去年ほどの緊張もないし、すごく気持ちよくプレーできた」とホールアウト後に語っていた。
そして予選通過を目指して巻き返しを図りたい2日目。体調も前日より回復し、バーディを3つ奪ったが、通算12オーバーで109位タイに。2年連続で予選落ちを喫した。
「今日はすごくいいゴルフができたんですけど、9番ホールで1メートルのバーディパットを3パットしてしまって、絶対にバーディを取らないといけないと思ってたんですけど、そこで終わってしまった。その後にも3パットをしたホールがあったし、あの9番のパットだけは本当に悔しい。悔いが残る」
「いい準備をして取り組む、というのがテーマ」だと言うが、体調を崩したことで準備不足に。「(後半の9ホールの練習ラウンドができなかったのは)すごく大きなハンデになったし、まさにTHE準備不足。本当に悔しい。また挑戦したいし、絶対に戻ってきたい」とリベンジを誓った。一方で、アイアンやウェッジのタテの距離感や、風や傾斜地に対してぶつける打ち方、コースマネージメントに関しては収穫もあったようで、あらゆる場面で対応力が必要であることが感じられたと言う。
来月には「全英オープン」の出場も控えているが、「ショットの状態は悪くないと思ってるんで、体調管理ができれば、いい戦いができるんじゃないかと思う。体調管理とパッティングをしっかり調整したいですね」と河本。今回の悔しさをバネに、ポートラッシュ(北アイルランド)での「全英オープン」でメジャー初の予選通過を期待したい。
