Text & Photo/Eiko Oizumi

2022年、ボストン郊外のザ・カントリークラブで開催された「全米オープン」で同大会初出場を果たしたものの、予選落ちに終わった香妻陣一朗。昨年から、ブライソン・デシャンボー、ブルックス・ケプカ、ジョン・ラームらLIVゴルフの強豪たちと日頃戦っている彼が、2回目の「全米オープン」挑戦を果たしたが、通算9オーバーで再び予選落ちとなった。
開幕前は「メジャーにまた、出てみたかった。2年前よりも成長している自分を感じているので、今の実力をメジャーで試したい」と語っていたが、初日は75(5オーバー)、2日目は74(4オーバー)で、通算9オーバーに。予選カットラインに2打足りなかった。
「ティーショットが下手すぎですね。距離は問題ないと思うけど、もうちょっとフェアウェイに行かないと、『全米オープン』では戦えないと感じました。フェアウェイに行かないとボギーが出ちゃうと考えると、さらに曲がってしまう。あんま(全米オープンに)向いてないな(苦笑)。もともとティーショットが下手くそなんで、それを実感した」と語った。
第2ラウンドは、前半は1バーディ、1ボギーと耐えるゴルフを展開していたが、後半に入ると4ホール連続でボギー。それまで予選通過ゾーンにいた香妻が、一気に予選落ちが濃厚になった。後半の7ホール目でバーディを奪い、“あと1つバーディを取れば予選通過”という状態に戻したが、8ホール目以降、大雨に見舞われ、最終ホールの2打目を打つ前に中断。続きは、翌日の土曜日の朝に持ち越された。最終ホール(パー4)を迎えた段階で、イーグルでないと予選通過は不可能、という厳しい状況だったが、仕切り直し後に放った2打目はカップに吸い込まれることはなく、結果はパーに終わった。
「全米オープン」は予選落ちに終わったが、今年最後のメジャー「全英オープン」の予選会には出場する予定。出場資格を得た暁には、再びメジャーで予選通過をリベンジするチャンスに恵まれる。8月までは帰国せず、欧米を行き来しながらLIVゴルフの最終戦まで出場し、できれば「全英オープン」にも出る、というスケジュールを考えている。
「今年はケガで(LIVゴルフでのプレーが)出遅れた部分があるんで、そこを取り戻すには、もうちょっとLIVで頑張りたい。メジャーも出たいですけど、まずはLIVでロックゾーン(シード権確定ゾーン)の24位以内を目指してやるしかない」
LIVゴルフも後半戦を迎え、個人戦の順位を決める試合は、あと5試合。腰痛で前半戦5試合を欠場したが、その後の3試合のみで現在、38位につけている。「全米オープン」では予選落ちをしたものの、ゴルフの調子は悪くないと語っているだけに、残り5試合で24位以内に入るのも現実離れした話ではない。来季もLIVゴルフでプレーするために、今後8月までの2ヶ月間が正念場だ。
