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メジャー4勝のLIVゴルファー、ブルックス・ケプカ
第2ラウンドを終えて、2位と2打差の首位へ

Text/Eiko Oizumi
Photo/Augusta National GC

第2ラウンド(36ホール)を終了し、通算12アンダーでホールアウトしたブルックス・ケプカ(右)。

 2回の悪天候による中断を挟んで、第2ラウンドが終了し、メジャー4勝のブルックス・ケプカが通算12アンダーをマーク。2位のジョン・ラームと2打差の首位で、第3ラウンドに突入した。なお、36ホール通算132ストローク(12アンダー)は、史上3位タイの記録。メジャーで第2ラウンド終了時点で首位は、4回目だ。

「とても調子がいいね。ミスはほとんどしていない。パー5のホールで、5つスコアを伸ばしている。去年の末にかけて、いい感じになりつつあると思い、1月には完全に復活したと思った」

 2017年〜2019年にかけて、ケプカは「全米プロ」「全米オープン」ともに2勝ずつ上げ、「メジャーで最強の男」と呼ばれた。PGAツアーの試合では優勝がほとんどないが、メジャーになるとリーダーボードの一番上に名前を連ね、「メジャーの方が逆に勝ちやすい」とまで発言するほどだった。

 だが、2021年には右ヒザを負傷し、手術。その後もヒザの屈伸を思うようにできない状態でプレーを続けていた。そして昨年はLIVゴルフに電撃移籍して、話題となったが、昨秋の「LIVゴルフ招待・ジェッダ」(サウジアラビア)でLIVゴルフ初優勝。今年も「マスターズ」直前のオーランド大会で優勝し、2勝目を飾ったばかりだ。

「メジャーで4勝していた頃の感覚にとても近いと思う。すごく調子がいい。クラブを振っている感じも、パッティングも、アプローチも、アイアンショットもいい」

「去年は、とても大変だった。フラストレーションがすごくたまる日々だった。毎日起きるのもタフだったし、ベッドから起き上がるまでに20分かかったからね。でも今は相当調子がいいし、トレーニングのルーティーンもちょっと変えている」

 ようやくヒザ痛から解放され、ゴルフの方も本調子になってきたケプカ。過去のメジャー優勝でつかんだ「マスターズ」の出場権も、あと1年限りとなったが、優勝すれば生涯、「マスターズ」チャンピオンとして、オーガスタに帰ってくることができる。LIVゴルフでプレーしている以上、世界ランキングポイントは現在のところ加算されることはないだけに、ただシンプルに今大会で優勝することで、「マスターズ」の出場権を生涯確保することができるのだ。

 先週の「LIVゴルフ・オーランド」で優勝し、400万ドル(約5億3000万円)を獲得しているが、今週の「マスターズ」で優勝すれば、324万ドル(約4億3000万円)をゲット。2週間で約10億円を獲得することになる。

今年の1月には、ゴルフの調子も戻ってきたというケプカ。「全米プロ」「全米オープン」に続き、3つ目のメジャー獲得に、全集中する。

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