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これも、オーガスタで毎年盛大に行なわれる伝統行事
第49回「ISPS HANDA GWAAアワードディナー」
プレーヤー・オブ・ザ・イヤーは、スコッティ・シェフラーに決定!

Text/Eiko Oizumi
Photo/ISPS

全米ゴルフ記者協会から、米国男子ツアーのプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたスコッティ・シェフラー(中央)。右はISPS英国総裁で、英国王室メンバーのピーター・フィリップス氏。

 毎年、「マスターズ」開催前夜の水曜日に開催される、オーガスタの知られざる伝統がある。ISPSが主催する「ISPS HANDA全米ゴルフ記者協会アワードディナー」だ。これはオーガスタ近郊で水曜日の夜に行なわれる表彰式&ディナーパーティで、前年に活躍した男・女・シニアのプロゴルファーや、優れた記事で読者に感動を与えた記者たちを表彰するものである。今年はコロンビア・カウンティ・パフォーミング・アーツセンターで行なわれた。

 会場には全米ゴルフ記者協会(以下GWAA)に属する記者やツアー関係者が集結。各部門の受賞者は、GWAAのメンバーによる投票で決定するが、男子部門のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーは、昨年の「マスターズ」でメジャー初優勝を遂げたスコッティ・シェフラーに決定。グリーンジャケットを着用して登場した。また、シニア部門のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーは、ニュージーランドのスティーブン・アルカーが選ばれた。なお、女子部門のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに輝いたISPSアンバサダーのリディア・コーは欠席。その他、受賞したアンジェラ・スタンフォードや、ピーター・ジェイコブソンらプレーヤーや、記者が各部門で表彰された。

壇上でスピーチをしたスコッティ・シェフラー。翌日から「マスターズ」の開幕を迎えるにも関わらず、会場に駆けつけた。

 男子のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーでは、ローリー・マキロイを上回る49.2%の得票率で1位に輝いたシェフラーは、

「素晴らしい1年だった。1年を、こうして送ることができたことが本当に嬉しい。このような賞を受賞し、年間で最高の選手として認められることは、本当に特別なことだし、きっと将来、自分のゴルフ人生を振り返る時に思い出すことになるだろう」

と語っている。彼は、昨年の「WMフェニックスオープン」でPGAツアー初優勝を遂げ、「アーノルド・パーマー招待」「WGCデル・テクノロジーズ・マッチプレー」で優勝し、世界ランク1位に上り詰めた。そして、初めて世界の頂点に立ったシェフラーが臨んだ「マスターズ」でメジャー初優勝し、大躍進を遂げた。

受賞者に送られた絵画。左はスコッティ・シェフラー、右はリディア・コー。

 女子のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに輝いたリディア・コーは、昨年3勝を挙げ、LPGAツアーで通算19勝目を飾った。また昨年12月には、韓国人男性と結婚し、公私ともに充実した幸せな1年を過ごした。昨年「全米女子オープン」で優勝したミンジー・リーや世界ランク1位になったアタヤ・ティティクルを抑え、79.5%の得票率を獲得した。

「GWAAのプレーヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなんて、なんて光栄なことでしょう。2回も受賞できたことは、私にとって大きなことです。2022年はとても素晴らしい1年でした。私の人生でたくさん最高な出来事があって、最後には結婚もしました。こんなに素晴らしいことはありません。私のゴルフはとてもいい感じですし、こんなに特別な賞を受賞させて頂いて、GWAAの皆さんには本当に感謝しています」

 シニアのプレーヤー・オブ・ザ・イヤー、スティーブン・アルカーは、2021年にPGAツアー・チャンピオンズのシード権を獲得し、挑戦1年目にして、圧倒的な強さを見せた。シニアツアーで4勝したが、中でも「キッチンエイド・全米プロシニア」でメジャー初優勝を飾ったのは大きな出来事だった。そしてシーズン終盤に決定するポイントレース「チャールズシュワブカップ」で総合優勝。パドレイグ・ハリントン、スティーブ・ストリッカーといったツアーの有名ベテランを退け、50.3%の得票率で今回の受賞となった。

「ちょうどクリスマスを迎える直前に、昨年達成したことを考えていたんだ。嬉しいし、コンスタントに1年間、このように戦えて自分を誇りに思う。これは大きなことだ。パドレイグは私にプレッシャーをかけてきたが、『シュワブカップ選手権』ではまだやり残していたこともあったので、この試合に勝てて、本当に素晴らしい」

シニア部門のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに輝いたスティーブン・アルカー。

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