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【PGAツアーレポート】ZOZOチャンピオンシップ最新現地レポート

最新のニュースは、いつもアメリカから……。
本来、日本開催の大会がコロナの影響で米国での開催となった「ZOZOチャンピオンシップ」を元PGAツアーのカメラマンを派遣し、現地レポート!

来年は再び、PGAツアーのスターを日本で観たい!
“See you next year in Japan !”

©︎Stan Bads

2019年初代チャンピオン
タイガー・ウッズ

「日本の皆さん、また会いましょう!」

©︎Stan Bads

会場内に設置された日本人ゴルフファンからのメッセージボードに、サインをするタイガー。

©︎Stan Bads

今年の会場はカリフォルニア州のシャーウッドCC。過去タイガー・ウッズやグレッグ・ノーマンがホストを務める大会などが開催された名門コースだ。

ディフェンディングチャンピオン
タイガーの1週間@シャーウッドCC

タイガーの歴史的大記録「ツアー通算83勝」は
残念ながら達成ならず!

©Getty Images

記者たちのリモート会見に臨むタイガー。ディフェンディングチャンピオンは練習日にこなす仕事も多いのだ。

昨年、日本で初開催されたPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」では、日本のエース・松山英樹に3打差をつけ、初代チャンピオンに輝いたタイガー・ウッズ。

サム・スニードに並ぶ米ツアー通算82勝を挙げ、最多優勝記録タイに持ち込んだ歴史的な大会となった。

今年はコロナの影響で、米国での開催となったが、その会場はタイガーにとってゆかりの深いカリフォルニアの名門「シャーウッドCC」。

過去この地で自らがホストを務める試合を何度も開催し、優勝したこともあっただけに、コースのことは誰よりもよく知っている。

タイガーが待ち望む歴史的な大記録83勝目は、ホームコースのように慣れ親しんだシャーウッドで挙げるのではないか?と期待も膨らんだが、ショットの調子が今ひとつで上位進出とはならなかった。

「今週はパー5がひどかった。本当であれば2オンできるパー5で(バーディやイーグルを)取っていかないといけないのに、うまくいかなかったね。ドライバーもアイアンも調子が悪かった。唯一良かったのはパッティングくらい。でもバーディにはつながらなかったよ」

最終日はチャンピオンズツアーで今季2勝しているフィル・ミケルソンと同組でラウンド。

「彼ともちょっと話したけど、マスターズのことじゃなくてチャンピオンズツアーのこと。でもボクはまだシニアまで5年以上あるからね」と笑った。

今年はコロナウイルスの影響で止むを得ず米国での開催となったが、来年こそはまた日本でタイガーを見たい!

日本のゴルフファンたちはタイガーを始め、PGAツアーのスターたちの来日を心待ちにしている。

©Getty Images

最終日はタイガー(左)とミケルソンが同組でラウンド。双方精彩を欠き、下位に沈んだ。

©︎Stan Bads

3日目に一緒に回った日本ツアーでおなじみのチャン・キム(左)とタイガー。

パターをマイナーチェンジして最終日は9バーディ

優勝
パトリック・キャントレー
(アメリカ)

1992年3月17日生まれ。カリフォルニア州出身。183cm、86kg。2012年にプロ転向し、米ツアー3勝。

3日目を終え、世界ランク3位のジャスティン・トーマスが単独首位に立ち、世界ランク2位のジョン・ラームが1打差の2位につけていたが、世界のトップランク2人を逆転し、3打差でスタートしたパトリック・キャントレーがツアー3勝目を飾った。

今大会の優勝で、フェデックスカップランク2位に、世界ランクも9位に浮上した。

「今週は本当に何もかもがうまくいったよ」

最終日は9バーディ、2ボギーの65をマークしたが、「最終日に9バーディ」は彼自身のベストタイ記録で、過去7回達成している。

好調の要因は、最近パターを替えたこと。

以前から使用していたパターとはモデルこそ全く同じ(スコッティ・キャメロンのニューポート2のGSSモデル)だが、より重めでハーフインチほど長め。

ZOZOのコースのグリーンも雨が降り、ソフトで遅めだったため、リズムよくストロークでヒットしたいキャントレーは、重めのパターを使うことで、転がりのいい球が打てたそうだ。

「少しハンドファーストに構えるようにして、アドレスでフェース面をもう少しスクエアに構えているんだ」

また、キャントレーの好調の理由は「天候」にもある。

彼はカリフォルニア州出身で、シャーウッドから車で1時間半ほどの場所で生まれ育った。

カリフォルニアのこの時期の、雨まじりの曇り空には昔から慣れている。

他の選手たちが天候に対して不満を漏らしていたのに対し、「この曇りがちなカリフォルニアの天候が好きだ」と語った。

ジャック・ニクラスの設計でアイアンプレーが勝敗を決めるシャーウッドCC。

彼の持ち味のショットの精度に加え、パッティングの好調ぶりと、天候に対する前向きな気持ちが優勝を手繰り寄せた。

©︎Stan Bads

プロアマ戦で今年も一緒に回った、前澤友作・前ZOZO社長(右)とタイガー・ウッズ。

©︎Stan Bads

PGAツアー・コミッショナーのジェイ・モナハン氏(右)とタイガー。

©︎Stan Bads

予選落ちのない試合だが、77人中72位という不本意な成績に終わったタイガー。

©︎Stan Bads

終盤まで優勝争いはもつれたが、ジャスティン・トーマス(写真)やジョン・ラームはキャントレーに1打差で敗れた。

プロ入り後、初の海外ツアー参戦の金谷拓実は41位と健闘

©︎Stan Bads

練習日に談笑する日本勢。左から金谷拓実、小平智、堀川未来夢、関藤直煕。

米ツアーメンバーの松山英樹、小平智に加え、石川遼、今平周吾、堀川未来夢、星野陸也、関藤直煕、金谷拓実の6名の日本人が挑んだ「ZOZOチャンピオンシップ」。

最上位は松山英樹の28位タイで、プロ入り直後の東北福祉大学の金谷拓実は41位タイと健闘した。

「松山さんと同じ舞台で戦えること、そして世界のトッププレーヤーたちが集まっている舞台でプレーできる!優勝を目指して頑張りたい」と練習日に語っていた金谷だが、最終日を終えて「もうちょっと良いプレーをしたかったな、というのが本音ですけど、これからもっともっと努力して、ここでしっかり良いプレーができるよう頑張りたい」と気を引き締めていた。

アマチュア時代に海外参戦経験も多いだけに、今後も国内外での活躍に期待したい。

©︎Stan Bads

チャンピオンズツアー(米シニアツアー)で2戦2勝を挙げているフィル・ミケルソン。今年の6月に50歳になった彼は現在、「両ツアーに出場するのが楽しい」と語っている。

©︎Stan Bads

エースキャディのマイケル・グレラーの母が前週に他界したため、スピースの父ショーンさんがバッグを担いだ。

©︎Stan Bads

昨年のプレジデンツカップで活躍した世界選抜チームの新星たちが同組でラウンド。左からホアキン・ニーマン、イム・ソンジェ、キャメロン・スミス。

©︎Stan Bads

場外からは近隣住民の声援が飛ぶ。

©︎Stan Bads

松山英樹がマレット型パターを使っていたのをパチリ。その後、通常のピン型パターに戻した。

©︎Stan Bads

日本から推薦で出場した石川遼と今平周吾が、同組で3ラウンド目を戦った。

Text/Eiko Oizumi

Photo/Stan Bads, Getty Images, PGA TOUR

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