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【ゴル経】ゴルフ経済がビジネスのヒント!第14回「優勝賞金8000万円増! うなぎのぼりのマスターズ経済」

©Koji Kitamura

 

ゴルフの経済を知ればビジネスのヒントも見つかる!

今回のテーマは「優勝賞金8000万円増! うなぎのぼりのマスターズ経済」です。

今年から通常通りに観客を入れたオーガスタ
2年間のコロナパンデミックも吹き飛ばす売り上げ

Illustration/Koji Kitamura

今年の「マスターズ」は観客数も通常通りに戻り、いつものオーガスタが帰ってきた。

会場を埋め尽くすパトロン(ギャラリーのこと)の99%はマスクをしておらず、人気のマスターズグッズを販売するゴルフショップに、入場を待つ人の列が絶えない。
しかも「ソーシャルディスタンス」という文字は皆無である。
中は人と人がすれ違うのがやっと、という混雑ぶりで、特に帽子やウェアを販売するコーナーでは昔と変わらず、人だかりができていた。
マスターズ土産の売上額は公表されていないが、一説には1週間で50億円以上とも言われている。
「マスターズ」の会場でしか買えない商品は、転売サイトに早速アップされ、今年の年号入りのキャップが定価28ドル⇒69・99ドルなどと倍額以上で販売されている。
果ては、ドリンクを購入した際に入れてくれるマスターズのロゴ入りカップも14・99ドルで売られているのだ(本来は飲料代のみで、カップ自体は無料である)。

また、今年はタイガー・ウッズが出場する可能性が高いという事前情報もあり、ダフ屋の売上も好調。
ちなみにダフ屋は、オーガスタナショナルGCから約0・8キロ以上離れた場所でしかチケット販売できないという規則があるが、彼らに練習日の月曜日のチケットの値段を聞いてみると、900ドル(約11万円)とのことだった。
本戦の木曜日からは2500ドル(約32万円)で、4日間であれば、約120万円。
約20年で最安という円安ぶりなため、日本人には非常に高い買い物である。

今年の「マスターズ 」の優勝賞金は過去最高の270万ドル(約3億4000万円)、賞金総額は1500万ドル(約19億円)。
松山英樹が優勝した2021年の優勝賞金が207万ドル(約2億6000万円)、賞金総額1150万ドル(約14億円)で、およそ優勝賞金は8000万円も上がったことになる。
ちなみに25年前の1997年、タイガー・ウッズが初優勝した時は優勝賞金48・6万ドル(約6150万円)だった。
マスターズの賞金は、入場チケット販売やグッズ販売の状況を加味して発表されるそうだが、となると今年の売り上げは過去最高額だったかもしれない。

Text/Hirato Shimasaki
Illustration/Koji Kitamura

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