【世界のゴルフ通信】From Middle East アラブ首長国連邦でユニークなアマチュアゴルフリーグ発足

選手やスポンサーに忘れられない体験を
アラブ首長国連邦でユニークなアマチュアゴルフリーグ発足

「エミレーツ・アマチュアゴルフリーグ」の発足記念パーティーで。左から２番目が創設者のスデシュ・アガーワル氏。

UAEでアマチュアゴルフが盛んになる？！

アラブ首長国連邦（UAE）で提案されている新たなアマチュアトーナメントである「エミレーツ・アマチュアゴルフリーグ（EAGL）」が、そのユニークな試合形式と革新的なアイデアで多くの話題を生んでいる。

プロサッカーのように、EAGLはアマチュアゴルファー（ハンデ14までに限定）の今までに類を見ないリーグ形式のトーナメントとなり、チームはフランチャイズによって運営される。

総当たり戦形式の中に8チームが参加し、準決勝、決勝と続く。
各チームは24人の選手で構成されるが、対戦日にチームを代表して出場するのは、そのうちの12人のみ。
チームのオーナーは自身のチームのキャプテンとしてプロゴルファーを採用することもできる。

これはアマチュアの試合ではあるものの、主催者は計40時間に渡る９ラウンドの生中継を計画している。
ドバイに拠点を置く著名なビジネスマンであり、熱心なゴルファー、そしてEAGLの創設者でもあるスデシュ・アガーワル氏は、アマチュアにプロのトーナメントでプレーするような雰囲気を味わってもらいたいと語っているが、生中継をすることでチームのオーナーやスポンサーにとって、リーグを魅力的な投資機会にすることもできる。

9ラウンドが2021年11月から2か月間開催されるという暫定的な予定にはなっているものの、メインとなるトーナメントについてはまだ発表されていない。
これらはドバイクリークゴルフ＆ヨットクラブやジュメイラゴルフエステーツのアースコース、エミレーツゴルフクラブのマジリスコース、そしてアブダビゴルフクラブを含むUAE有数のゴルフコースで行なわれる。

アガーワル氏は、「エミレーツ・アマチュアゴルフリーグはアマチュアゴルフの中でも最もエキサイティングなイベントだ。我々は、ライダーカップやプレジデンツカップのようなチームで行なうゴルフ競技が生み出す興奮や、スポーツリーグが作り出すことができるドラマを知っているからね」と語った。

「EAGLはこうした大規模スポーツイベントのすべてのベストな部分を組み合わせている。プロの組織や価値の高い提案を通じて、選手やスポンサーにとって忘れられない体験を提供することを目指しているが、このことによってすべての関係者にとってウィンウィンの状況になるだろう」

「エミレーツ・アマチュアゴルフリーグ」の創設者であり、ドバイのビジネスマンであるスデシュ・アガーワル氏。背景はドバイで有数のゴルフコース「ドバイクリークゴルフ＆ヨットクラブ」のクラブハウス。

アジア太平洋ゴルフ連盟もUAEの活動を後押し

EAGLミニシリーズのイベントが、6月20日にジュメイラゴルフエステーツで開催されたが、この大会には1チーム4選手、合計8チームが参加した。
9ホールで行なわれたが、これは主催者が本大会をどのように実施する予定なのかを紹介するための試みとして開催されたものだ。
ドバイスポーツチャンネルは、このイベントを生放送し、中東の著名なゴルフ業界のリーダーたちが同地域における試合の状況について考察するゴルフフォーラムも放送された。

エミレーツゴルフ連盟（EGF）によって認可されたEAGLの発足記念パーティーには、アジア太平洋ゴルフ連盟（APGC）の会長であるタイムール・ハッサン氏が出席。
ハッサン氏は同リーグのビジョンを称賛し、APGCも援助の手を差し伸べた。

「エミレーツ・アマチュアゴルフリーグのようなトーナメントが概念化されるのを見るのは、本当に嬉しい。
APGCは、ゴルフ人気を高めたり、アマチュアゴルフの質を向上させることが、活動の中心となっているが、我々は喜んでEAGLを支援したい」と語った。

またEAGLは、2002年アジア競技大会の金メダリストで、欧州チャレンジツアーなどで複数回優勝しているシブ・カプールを、リーグアンバサダーに据え、アドバイザーとして招へいした。

インド・ニューデリー出身のプロゴルファー、シブ・カプール（左）とアガーワル氏。

１チーム約3000万円のアマチュアリーグ

ミニシリーズが終わると、EAGLはチーム購入のために企業や個人を招待する。
8チームには名称が付けられており、それはアブダビロアーズ、アジアンジャンボズ、ドバイタイガーズ、エミレーツプレーヤーズ、イングリッシュローゼズ、ヨーロピアンセベズ、インディアンライオンズ、そしてメナゴルファーズである。

選手はまず、このゴルフリーグに登録しなければならず、チームのオーナーはその選手たちの中から自分のチームの選手を選ぶことができる。

EAGLは１チームを約100万ディルハム（日本円で2980万円）で売れるだけの十分な価値を作り出したいと考えている。