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【ゴル経】ゴルフ経済がビジネスのヒント!第16回ゴルフ練習場の新規&既存ゴルファーへの対応策

©Koji Kitamura

 

ゴルフの経済を知ればビジネスのヒントも見つかる!

今回のテーマは「ゴルフ練習場の新規&既存ゴルファーへの対応策」です。

弾道追尾システムを導入し、顧客を満足させる練習場が増加

Illustration/Koji Kitamura

2021年のレジャー白書によると、ゴルフ練習場の市場規模は2020年で1300億円である。2019年は1250億円なので、コロナ禍前より伸びているのだ。
2010年には1480億円だったので、市場規模は長期的には縮小傾向にあったが、コロナ禍で「3密」を避けられるゴルフの良さが認識され、特に若い世代や女性がゴルフを始めるようになった。
矢野経済研究所によると、新規ゴルファーは60万人増だそうで、初心者が最初にゴルフを体験する場所として、練習場が注目されている。
経済産業省の特定サービス産業実態調査によると、2021年の売上は対前年比110・8%だ。
ゴルフ練習場の入場者が増加する中で、新しい顧客や既存の顧客に練習場を楽しんでもらうための投資をしているところも多い。
ボールの弾道を追尾でき、300ヤード先の球の飛距離を予測できるシステムを導入しているのだ。

 一つはゴルフ中継でよく使われているもので、プロが打ったボールの弾道軌跡を画面上に映し出し、ボールの高さや曲がりが一目でわかる「トップトレーサー」。
この技術は、スウェーデンで開発されたもので、これをゴルフ練習場に取り入れたシステムが「トップトレーサー・レンジ」だ。
2012年からグローバルに展開されはじめ、日本では2019年以降、60施設以上、5000打席以上に導入されている。
打席に設置されたモニターで、軌道や統計データのフィードバックが得られるほか、初心者でも遊び感覚でゴルフに親しめるゲームモードもソフトに搭載している。
もう一つは、「トラックマン」だ。
デンマーク製で、軍事用に使用されていたドップラーレーダー式弾道追尾システムをゴルフに応用し、ボールのスピード、スピン、クラブヘッドスピードなど20項目以上を計測できる。
PGAツアーの会場で、世界のトッププロたちが打席の後方に機器をセットし、自分の弾道をチェックしている光景は今や当たり前となった。
測定項目を絞って、ゴルフ練習場用に展開しているのが「トラックマンレンジ」で、日本では2019年から展開している。
国内設置練習場は急速に増えており、世界的に見るとヨーロッパで100か所以上、米国、アジアにも広がっている。

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